ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

9月17日 レックNo.1

朝、6時50分に起床。はて、今日はバイトはないはずだが、やけに早起きしてしまったな。何かあったか、んん?どうだろう。

思い出した。レコーディングやん。バンドにおける、一大イベントやん。何を忘れるか、私は。

そう、7時半くらいにソウイチロウ君が迎えに来るので、準備をする。水を飲み、昨日実家より貰ってきたおにぎりを食べる。 余った時間で、ギターを練習しておく。

 

7時50分頃、ソウイチロウ君が到着する。車に乗り込んで向かう。まずはエンジニア、田中ちゃんを迎えに行く。久しぶりに会った田中ちゃんは、ヒゲとメガネでスティーブ・ジョブズみたいになっていた。機材を積み込んで、まずは北九州に向かう。

高速を飛ばして1時間ちょっと、現場に到着する。みょーちん、めぐちゃん、そして毎度お世話になる、こちらもエンジニアのコウヘイさんと合流する。本日はベースとドラムの録音である。皆が機械とケーブルを準備している。「何か手伝う事ありますか?」と聞いたら「ない」と言われたので、コンビニへパシられに行く。飲み物なんかを買って戻る。

いい天気だ、レコーディングの時は、大体、いい天気な気がする。ありがたい。

そして、レコーディングが始まる。部屋内にはめぐちゃんとみょーちんが入り、ベースとドラムを同時に録音する。聞こえてくる音を聞きながら、やいやい注文をしたり、確認をしたりする。

が、責任者たる私が、ここにきて、非常に眠たいときたものである。ここ2.3日話していた、いつもの無力感である。数少ない正念場だろうが、私、ここでやらねば、いつ、やるのだ。

1曲、また1曲と、レコーディングは進んでいく。意識を保ちながら、必死で、確認をする。

 

途中、昼食の弁当を挟んで、また再開。ベースとドラムは、滞りなく録音されている。ありがたい。まだ意識は辛い。これが本当に申し訳ない、時折、身体を動かして、喰いしばるように意識を保つ。

 

そうしているうちに、5曲、録り終えて終了。ありがとうございました。

結局、意識スイッチは入らぬまま、事は終わった。無事に終わったから良かったものの、態度としては最悪である。みょーちんに詫びながら、軽く自己嫌悪に陥る。

これは、疲れとか、寝不足とか、完全に慢性的なものだろうと思う。どこかでまとめて休みを取らねば、摩耗が、すごい。だがそんな時間はない。やばい。

めぐちゃんは先に帰った。なんとこの後バイトだという。マジかよ。すげぇ。

その後、借りていた部屋を片付けて、みょーちんを送ると、次の現場、福岡へと向かう。私、ソウイチロウ君、コウヘイさん、田中ちゃんの4人で、何故か人狼の話なんかしながら、向かう。

 

到着。持ってきた機材を、元に戻す。諸事情で、田中ちゃんとはしばらく会えないらしい。何年かレコーディングのたびに一緒になってきたので、非常にさみしい。再会を、誓う。

その後、ソウイチロウ君と共に我が事務所へ。用意した寝床で少し話していると、ソウイチロウ君は鮮やかに寝落ちをした。私も疲れていたので、眠る。

明日はレコーディング2日目、いよいよ、私のギター、場合によっては歌も入れる。

制作期間が短く、詰めた練習ができなかった今回のレコーディング。果たしてどうなるか。緊張をしながら、眠る。