ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

私とゲームとゲームミュージックと

 

 

 

 

2021/9/14

 

私とゲームとゲームミュージック

 

昔好きだった歌を、今でもたまに歌う時があります。 それと同じくらい、昔好きだったゲームのBGMを、気がつけば口ずさんでいたりします。

「ゲームは時間の無駄」なんて、子供の頃から耳に染み込まされた文句です。別に当時から無駄とは全く思ってなかったですが、今思ってもそんなに無駄ではなかったと思います。単純にまぁ、楽しかったですし、友達もできました。語り尽くせないほどの思い出もあります。

何よりあの流れていたBGMの1曲1曲、あれ全部プロによって作曲されたもの、それを無限に聞いてきましたからね、今の私の作曲には大いに活用されておりますよ。

ゲームミュージック、良いですよな。映画音楽でもない、環境音楽でもない、液晶内で行われているゲーム、それをより良くするためだけのミュージック。これはこれで、独自の文化であります。ゲームの中身次第でBGMのジャンルも変わったりしてとても面白いし、何より一番は「無限にループされなければいけない」という要素。続けて聞いても違和感なく、邪魔でもなく、それでいて飽ないような曲。考えてみれば凄い技術であります。

現代はどんな曲であれあらゆる楽器が使えますが、最初期は8ビット、いわゆるピコピコから段々と発展していったのも面白い。同時に発音できるの、たった4音だけですからね。その4音でリズムもウワモノも表現している。もう阿呆かと思います。

色んな人の工夫や技術、そしてやはり作曲のセンスによって、数々の名曲が生まれました。ゲーム音楽に「名曲」ってのも変な感じがしますが。

流石に今、わざわざ8ビットの曲を日常で聴いたりはあまりしませんが、昔聞いてきた音楽、好きだった音楽は、脳内にこびりついてもはや脳の一部になっております。

まるで無駄ではなかったゲーム体験。ゲームミュージックの何よりの特徴は「ゲームをやりながら聞く」という事です。ゲームの中の興奮と共に、哄笑とあいだに、閃きや苛立ちのタイミングにも、ずっと音楽は鳴っていました。むろんゲームは遊びです。しかしその遊びのひとつひとつに思い出があり、音楽がなっています。私の故郷は、ゲームの中にもあるのです。

ゲーム、この歳でまだ結構やってるので、まだもうしばらくは辞める事はないと思います。この歳に聞いたゲーム内の音楽も、いつか懐かしいと思う日が来るのでしょうか。少しだけ、寂しくなります。