ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

秋ニフケル

 

 

 

 

2021/10/27

秋ニフケル

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昼下がり、市役所に投票を終えた後、放浪。私が小学生時代よく通っていた、きび団子のお店がまだありましたので、齧りながら帰りました。もう20年前とかの話ですが、昨日の事のように思い出せます。実に懐かしい。

1本50円という値段は20年前から変わらず、10本買っても500円という破格であります。優しく柔らかい団子と、ほろほろ溢れる甘いきなこも当時と同じ。とても美味しく、嬉しい味です。

塾や学校の往路に、土日の遊びにと通っていた商店街。その街並みもそこそこ変わりました。マックやゲームセンターがなくなったり、家形ラーメンの店ができたりしました。幼少期に通わせてもらっていたスイミングスクールも、人生を変える一冊に出逢わせてくれた小さい本屋も、今ではもうありません。

それでも商店街には、今も多くの人がいて、通って塾や学校、職場に向かったり、昼を食べたり、遊びに通ったりしています。物思いにふけりりながら、もう何度通過したかわからない往来の、秋晴れの空を眺めていました。

万物は流転します。その摩擦で削れた残骸のような寂しさが、心の床に結構散らばっています。変化は悲しいことではないですが、寂しいものではあるのです。

帰り道、途中で猫の写真を撮っていると、金木犀の香りがしました。秋は何故こんなにも、我々の心を寂しくさせるのでしょうかね。

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