2022/8/12
悪い美学
映画を観ていました。「エクスペンダブルズ3」です。
感想はもう、マッチョでした。マッチョが銃を撃って爆発が起きて爽快できた。それくらいでいいでしょう。たぶん制作側もそれくらいの感想で充分だと思われます。
しかしそれでも、こういう映画はね、必要なんですよ。これに焦がれて、これを求める人種はいつの時代にも一定数いるのです。様式美と言いますか、ブルーハーツのようなパンクバンドが、どの世代にも必ずいるのと一緒です。
私も小学生の頃にこういう映画を観まくっていましたので、作品というよりかはひとつの形式として、自身の身の中に形作られています。これは何歳になっても変わらないんでしょうな。年配の方がいつになっても水戸黄門を求めるのはきっとこういう訳なんだろうと、最近になって理解をしています。
最近はテレビも衰え、金曜ロードショーでも名作か話題作しかしなくなったので、今の子供たちは脳筋なアクション映画なんてあまり観てないかもしれません。レンタルビデオ屋も流行らないですしね。寂しいもんです。
ああいうアクション映画であったり、クソみたいなホラー映画だったり、C級パニック映画なんかを子供の頃から観ないっていうのは、情操教育には実に良さそうです。しかし、悪いものを全く摂取しないというのも、それはそれで良くないんじゃないでしょうかね。良いモノにも悪いモノにも、美しさってのは関係なく宿るもんです。むしろ美しさってのは、悪いモノの中でこそより強く輝くもんです。
私はそれで、子供の頃から沢山の悪いモノを摂取してきましたよ。その結果がこのザマです。良い子はほどほどにしておきましょうね。