ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

堺東ハイファイ祭り

2023/6/23

本日は大阪府、堺東Goithにてライブでした。

関西遠征の朝は早いです。5:30にソウイチロウ君宅にて起床して、寝ぼけ眼で支度を整えていました。昨日は長い仕事はなかったとはいえ、夜に北九州にやってきて、いつもより早い時間に寝るというだけで、30オーバーの人間にはそれなりのダメージがあります。かといって大阪に前乗りして宿泊する金も時間もないので、当日の強行軍で予定を組むしか我々に道はないのです。

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コージーとお嬢を拾い、7時頃に小倉を出立。お嬢は車に乗って10文字くらい喋ったら眠ったので、3人できゃいきゃいお喋りしながら山陽道を登頂してました。昨今のポリコレ事情から五千回くらい繰り返してる漫画の話まで、ソウイチロウ君の運転の下、アスファルトはタイヤを切り付けていきました。

関西の遠征くらいからなのですが、「車で7時間かかる」という事実と向き合うたび、そんなに乗れるわけないだろう何をするんだ7時間、最悪到着しないんじゃないかとも思うのですが、いざやってみれば、やはり着くのですよな。不思議です。いやまったく不思議じゃないんですが。

そんなわけで昼も下がる時間帯頃、堺東Goithと初めましてをいたしました。雑多な商店街の一角にある、中々雰囲気のあるお店です。

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本日のイベントは大阪に住まう奇天烈の英傑、ハイファイコーヒーズの主催「おもしろかっこいい25」です。ハイファイコーヒーズとは知り合って10年以上経ちますが、多分今回が3回目くらいの対バンなのです。普通、ずっと会っていないと縁ってのは途切れがちになるのですが、不思議なことにずっと続いています。とても嬉しい。ありがたい限りです。

リハーサルを終わらせたら、堺東の町の体温を感じつつ、皆でカツ丼を喰らっていました。「まるは」というカウンターだけの小さなお店は扉がほとんどなく、屋台のような雰囲気にずっと小さくラジオが流れていて、情緒の深いお店でした。カツ丼も美味すぎて感無量です。

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汁気が少なくて卵がしっかりしてるので、時間が経っても乗っているカツがザクザクで、とても私好みでした。美味すぎる。

 

顔合わせも終わり、いよいよ本番。日頃、親しんだハコばっかり行っているので「初めてのハコ」というのは久しぶりでしたが、そんな事に動じる我々ではありません。精一杯、空間を鳴らしました。喉を鳴動させました。後半は喉が枯れてしまい、不覚ではありますが衝動はむしろ増えました。Goithの赤い壁を存分に揺らし、使い果たすようなライブを致しました。ありがとうございます。

しかし、それにしたって今日は共演の皆さんが強すぎました。ヨルノアトはエモーショナルがはち切れてましたし、幸せの黄色い豊武さんはスーパーハッピーで自由の戦士でした。深居優治は相変わらず情動を破壊しますし、小型MUSHA x KUSHAはもはや重要文化財です。トリのハイファイコーヒーズはもうね、言葉になりません。マリ姐さんの歌が上手すぎて、私の下手さが恥ずかしくなりました。精進をせねばならん。

最近はライブでも、我々が最年長、日によってはぶっちぎりで最年長という日が多くて、少し油断をしていました。歳上の皆さんにおける、緻密な暴力みたいなライブを御身にくらい、存分にわからされましたね。これは良い刺激になりました。我々もまだまだです。本当に。精進を、せねばならん。

 

久しぶりに覆われるような敗北感を感じながらも、負の感情はまったくありませんでした。なんというか、お祭りみたいな一日でしたね。もう本当、わっしいわっしょいな日でした。演者だけじゃなく、お客さん側にも人情というか、確たる魂のようなモノを感じましたね。この辺はやはり、ハイファイコーヒーズの人徳なのでしょう。あれだけ長くバンドをやって全くブレていないのは、本当に凄い事です。わかる人にはやはりわかるんですよな。

良い刺激になりました。我々はもっと良くなります。良くできます。凄まじい先輩方の背中を、存分に追いかけていく次第です。ノンフィクション、宜しくお願いします。

 

堺東という町、初めて行きましたが、情緒に溢れてとても良い町ですね。匂いといいますか、人の感情の交う痕跡のようなものを強く感じます。ちょっとした商店街の一角がやけに画になるのは、そのせいなのかもしれません。

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