ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

第二回ヒズミウキクサ

2024/4/14

穏やかな陽気を、少しだけ通り越したような暑さの日、小倉FUSEにて、自主企画「ヒズミウキクサ」でした。

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正直、この日のためにTシャツやらワンマンのチケットやら色々と準備をしていて、だいぶ精魂を前払いしていました。かつ長尺のライブであり、下手なライブなんかできません。会場入りしてからもうずっと、ずっとソワソワしていました。企画の日ってのは大体そんな感じです。ドッシリと構えたいのは山々なんですがね、中々難しいもんです。

そんなこんなで、終わって家に帰った後くらいから、ゆっくりと良い日だった実感が湧いてきました。皆さんにも楽しんで頂けたようで、感無量であります。ありがとうございましたぜ。

 

ライブはO.Aのmimeiからスタートしました。mimeiの放つオルタナ感は、一周回って懐かしさすら覚えます。それこそ十五年前ほどの、残響レコードが世の覇権を握っていた時、あの時代のテンションを感じてしまいます。今の時代では逆に貴重です。私が大学生の頃にmimeiを見ていたらヤバかったでしょうな、ニタニタ笑いながら話しかけに行ったと思います。実にキモく。

このまま、曲も演奏も、大切に育てて行って欲しいと切に願います。長く続けてほしいですね、というか、続けて下さい。むしろ続けなさい。続けろ、後輩よ。頼むぞ。

 

そしてミズニ ウキクサでした。もう何年の付き合いになるでしょうか。Ba.Voのめぐちゃん、というか松本姉弟なんか出会った時は未成年でしたからね。いやぁ大きくなったものです。ついおじさんのような目線で見てしまいます。そういえば、会場にはサポートベースのお嬢も観に来てくれていて、彼女も多分同時期くらいに出会ったのでしたね。みんな大きくなったものです。おじさんは嬉しい。

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そんなミズニは形態が変わりながらも、変わるたびに完成度を高めながら今に至っています。演奏も歌も上手く、歌謡のようなロックのような曲たちは唯一無二だと思うので、ここからまたどうなるかが楽しみであります。もちろん売れて欲しいですが、それよりも自由にやって欲しいですね。うまいこと、やって欲しいです。

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(ライブ前後の写真はユタさん(@_yuta_photo)です。ありがとうございます)

そして、我々でした。ずっとソワソワしていた一日も、ここまで来たら腹を括るしかありません。ただ流れのままに、いつも通りを、いつも以上に発揮するだけです。SEが鳴って、気合を入れて、ステージへと上がりました。

今日のセットリストは、十五周年がテーマで、最近の曲も混ぜつつ、過去の曲を中心に揃えました。懐かしく、結局アルバムには入らなかった「殺風景に風が吹く」なんか、知ってる人がどれくらいいたのでしょうか。わかりませんが、良い曲なのは間違いないので、久しぶりに披露できてよかったですね。

そして中盤に、ミズニ ウキクサの「カシス・ビート・ロマンス」という曲をカバーして演奏しました。この辺はもうお遊びですが、一番手のかかるタイプの遊びです。ファンの方々や本人達が居る前で、中途半端なモノを披露する訳にはいきません。今日のための練習時間、三分の一くらいがこの曲だったかもしれません。しかしありがたい事に好評だったようで、やった甲斐があるものです。

新曲もやりました「スタンド・グッド・バイ・ミー」という曲です。みんな大好き「スタンドバイミー」と「グッドバイ」を合わせたら、もっと好きになってくれるんじゃないかという安易な発想で生まれました。しかし中々真剣な想いの詰まった曲です。爽やかな寂寞を感じてくれれば嬉しいです。可愛がってやって下さい。

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ラスト3曲、「ぼくらのディストーション」でスパートをかけている最中、お客さんの皆さんが楽しそうにしてくれているのが見えて、とても嬉しくなりました。「自分のため」とか「バンドのため」とか色々言ってても、本当の本当に最終段は、そのためにやっているのだと、何度でも再確認させてもらえます。皆さんが楽しいのが、我々も楽しいのです。いつも、本当にありがとうございます。

そして、アンコールでは十年ぶりに「ノンフィクションガール」という曲をやりました。これこそ、最近の人は知らないと思いますが、かつてのノンフィクションの中心にあった曲です。次々生まれる新曲たちの中に埋もれてしまっていましたが、記憶の層を削り取って発掘しました。拙い昔の音源を聞きながら、皆で練習をしていました。

やらなくなった理由は、単純に新曲が増えたからなんですが、ひょっとしたら少し気恥ずかしかったのかもしれません。学生時代なんかの、私の憧れ、みたいなモノが媒体になっているので、まだ学生に近かった当時は、曲を書いといて抵抗があったのかもしれません。腹の底から色恋を歌えるシンガーさんたちは凄いですよな。純粋に尊敬します。

「ノンフィクション」というテーマで描かれている曲を、十五周年で出さない訳にはいきません。これから、ちょいちょいやるかもしれません。宜しくお願いします。

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そしてノンフィクション、十五周年企画、第一弾が終わりました。何弾まであるのか私にもよく分かってませんが、我々を好きでいてくれる方々のため、しっかりと楽しませてみせます。

最終段であります、ワンマンライブのチケットも販売を開始しました。12/14(土)の小倉FUSE、十五年の集大成をお見せいたします。どうぞ宜しくお願いしますぜ。

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