ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

ライブということ

 

 

 

 

2022/4/2

ライブということ

ノンフィクション、四次元にて、ツアーファイナル「ヒズミの在処」が終わりました。

とりあえず、ツアー「ヒズミの小隊」の、中止になってしまった鹿児島を除く全公演、無事に終わらせる事ができました。本当に安堵しております。これは皆さんと我々の勝利です。ありがとうございましたぜ。

実際、マジで怖かったです。もし私が陽性になろうものなら、ツアー行程の半分くらいは飛びますもんね。ライブハウスによっては土日も抑えてもらってんのに、マジで洒落になりません。ツアー組んでた十月頃は蔓延も縮小気味だったのに、ちくしょうめ。もうずっとビクビクしながら体調管理をしていまたぜ。

しかしまぁ、その日々も今日で終わりです。もちろん、引き続き体調管理はせないかんですが、それでライブを飛ばす恐怖からはしばし解放されます。ノンフィクション、なんと1ヶ月以上もライブがないらしいですぜ。しばらくは、ゆっくりしましょうか。映画、小説、漫画、ゲーム、アニメ、溜まってるものを貪るとしましょう。

 

四次元でのツアーファイナルは、ショートワンマンという形式でやりました。ショートではありますがワンマンなので、相応の責任を持ってやってやりました。ここ1年半くらいのセットリストの、その集大成を作り上げたつもりです。

昔の曲をひとつ、「青のすべて」という曲をやりました。2016年とかに作った曲です。当時から結構人気のある曲でしたが、何せ昔の曲なのと、現在の我々の要である「ぼくらのディストーション」とライブにおける役割が被っているので、あまりやらなくなってしまいました。

しかし思い入れのある曲なので、今回できてよかったです。こういうのができるのも、ワンマンの良いところですな。歌いながら当時を思い出して、ちょっと泣きそうになってました。

新曲の「リューケツサワギ」という曲も、好評頂きまして何よりです。ノンフィクション、新しいタイプの武器になります。もっと研ぎ澄まして、凶悪な曲にするつもりですので、お楽しみにしといて下さい。凶悪、かつキャッチーに、そういうのがね、逆に我々の真骨頂だと、勝手に思っています。

 

ライブ中、友人より「MCにキレがない」という野次をいただきました。いやもう、これについてはまったくもってその通りです。確かにキレはなかった。

とりあえず、体調がそこまで良くなかったのもあります。花粉症の疑惑もあり鼻水が止まらず、口内炎は悪魔みたいな陣取りをしており、喋っても歌っても顔を歪めるほどの激痛。それがライブ中ともなるともう脳味噌の理解が追いつかず、あまり深く考えられる状態じゃありませんでした。しかしまぁ、これは所詮言い訳です。本来ならばここに書くべきですらない。情けない話です。

あとは、正直、喋る事がなかった、というのもあります。とりあえず感謝の意を伝えられていれば、あとはその場で喋るべき事はほとんどありませんでした。例えば遠くの街に行ったであるとか、久々のライブハウスであるとか、我々を知らないお客さんであるとか、そういうことももう、全くなかったので。困りました。

ライブをすれば何か思いつくだろうと思ってましたが、もう、さっぱりでしたね。前述の鼻事情で頭が回ってなかったのもありますが、もう本当に思いつきませんでした。これはキレがないのも無理はない話です。

しかしまぁ、キレがないと言われて、笑っていただける皆さんだからこそ、我々もそれで安心してやる事ができました。キレがある方がもちろん良いのですが、笑っていただけたなら、それもまた良しです。本当にね、ありがとうございますぜ。

そしてね、それもまた、ライブです。ライブなのですよ。これは言い訳とか自棄ではなく、それもライブなのです。体調不良も、考え不足も、どれだけ練習したかであるとか、心構えにしたって、それらが全部出るのがライブです。だからこそライブは良いですし、だからこそ人間が光り輝く場所なのだと思ってます。

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無論、良いライブをすることに越したことはないです。本当に。今回の件も、普通に反省点であります。見てくれる人のために、好きでいてくれる人のために、すべてを活かしてもっとライブを良くしていきます。まだまだ我々、伸び代はあるはずです。

1ヶ月くらいライブは空きますが、また改めて、良いものを作るために修練します。ノンフィクション、これからもどうぞ宜しくお願いします。