ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

スイートイーター

2024/7/24

昼から夕方をフルに使って、ベースを録音していました。長時間使ったのに、確認しながら、サボりながらやったせいで録れたのは1曲です。「まぁ、ベースは本職じゃないし」を言い訳にしながら、それでも根性を剥き出しにして、何十テイクも重ねていました。

「録音に時間がかかった」というのはほとんどの場合武勇伝ではなく、恥の披露であります。曲なんて大体が数分なんですから、トントン拍子に進められれば、準備と予備テイクを含めても1曲30分といったところでしょう。6時間くらい使って1曲録っていた私、一体何をしていたのでしょうか,よく覚えていませんが、途中で嫌になって30分くらい寝たのは覚えています。

しかしながら、やった事は確かです。終わった事も確かです。数時間かけて踏み出した1歩は小さいですが、それでも前進です。大いに良くやりました私。こういうところで甘やかしていかないと、砕けて灰になってしまうほどの弱い人間でありますからね、私は。自分で自分を褒め続けながら、甘さの中で眠るように死んでいくのが理想です。「ノンフィクション」なんてバンドをやってるくせに、現実なんて知りたくないのが私です。まぁ、何もせずとも知ってしまうのも現実なのですが。

録音が終わった頃、外は暗くなっていました。思い出す空腹。水曜日だったので、自転車を漕いで贔屓の店へ。贅沢に餃子までつけてしまいました。この甘やかしが何処まで保つか。チキンレースは今だ回転数を上げ、地面を揺らしています。崖なんてまだ見えていないのですが。

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