ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

3月23日 えんもゆかりもありますよう

12時、またも北九州、ソウイチロウ君宅で目覚める。


昨日は、4:30までボードゲームをやり、寝るのは5時過ぎという、とても社会人とは思えない動きをかましてしまった。ライブの日の方が、いくぶんか早く寝る。

まぁしかし、ボードゲームならば仕方がない、楽しいのだもの。


そんな訳で、本日は12時に起きる、少ししてソウイチロウ君は仕事に行くも、私はしばらく寝床でウダウダしている。この辺は、昨日とそんなに変わらない。

 


とりあえず起きた。飯を食べよう。キッチンを借り、袋麺を茹でる。卵と乾燥ワカメを添えて、食す。食べ終えたらシャワーを浴び、出る準備をする。

 


本日は、夜福岡でバイト先の送別会があるのみなので、時間に余裕はある。

新譜の入稿を終わらせたのだ、昨日今日くらい、ゆっくりしてもバチはあたるまい。

 

しばらく、ゆるゆるとする。


さて、そろそろ出ようとしたが、そういえば、昨日のブログを書いてないのを思い出した。

書き終えて、ソウイチロウ君宅を出る。

 

 

外は少し冷えるが、もうコートはいらない。

三月は私、やはり、好きなのである。

街の空気が、とても爽やかな寂寞で満たされている。

ボードゲームの入ったキャリーバッグを転がしながら、バス停を目指す。

 


高速バスにて、北九州より、天神へと行く。

まだ眠い、が、寝るにも、作業をするにも、中途半端な状態になってしまった。

どちらをするでもなく、バスに揺られる。

着く頃には、もう夕方になっていた。

高速上から見える夕焼けが、感情を燃やしていた。

 


夕焼け、こんなものが、ほぼ毎日見られるのは、考えてみたらすごいことよ。月や星、海なんかもそうなのだが。

それなのに、気象的にも、精神的にも、毎日は見られないのは、なんだかなぁと、思う。

 


送別会のスタートは夜なので、ネットカフェにて、少し時間を潰す。

ブース内にて緑茶を飲みつつ、主催ライブのお誘いの連絡を、皆様にさせてもらう。

頑張りますので、来て下さいと、当たり前の事しか言えないが、頑張りますので、来て下さいと願いを込めて、文章を伝達する。

 


そうこうしているうちに、時間である。


集合場所にて同僚と落ち合い、しばし談笑。

時間で飲み屋へと移動する。


この職場では、29歳の私はほとんど最高齢組である。大学生や、高校生も同僚にはいる。

こんな風にはなるなよ、と、飲み会のたびに言ってる気がする。


音楽関連以外の人との飲みは、もう、珍しい。

普段出ない話題なんかを、存分に楽しむ。


辞めてしまう同僚2人は、2年近く一緒に働いてきた仲である。阿呆な話も沢山したし、職場の悪口で笑い合ったりもした。

下手をすれば、もう二度と会えないであろう。この歳になれば別れなんて慣れてはいるが、寂しいなぁ。

寂しいなぁ。

 


時々思う。

昔のバイト先の方々や、辞めていった方々、今回辞めてしまう方々、解散して合わなくなったバンド、「また遊ぼうぜ」って最後に言い合った同級生、とにかく、「私の人生から去っていった方々」が沢山いる。

そしてそういった方々も、今頃どこかで、私の知らない場所で、知らない人間と、笑い合って、生きているのだろう。そう思うと、途端に不思議な気持ちになる。

悪い気持ちでは、決してない。

 


飲み屋を出て、店長が締めの挨拶をする。

私はそのうち、別れを告げ、1人駅へと向かう。人気の少ないアーケード内に、キャリーバッグの音だけが、響く。

 


縁が、あるといいな。


そう思いながら、帰宅。

ブログを書いて、眠る。