ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

3月5日 影を撮ると書いて撮影

さて、3月5日、0時過ぎ。

ここから、映像を撮り始める、のである。

場所は小倉のライブハウスFUSE。先輩にも手伝ってもらい、バンドのMVの撮影に入る。

撮るのはシンプルな、ライブの映像のシーンである。音源を流しながら、まずは固定カメラで、撮る。音源の邪魔になるので、ギターやベースは鳴らさないし、マイクも入っていない、いわゆる「当て振り」というやつである。

 


爆音の音源と、響きにくくした鈍いドラムの音に合わせて、全力で弾く。

 


撮り終えたら確認をして、視点を変え、また全力で弾く。これを、何度も、繰り返す。

 


しかしこれが、結構、疲れるのである。

演奏の質、音の質ではなく、どれだけ派手に動けるかに注力しているので、普段の練習より、断然、疲れる。汗も、かく。

 


そして当然、作っているドキュメンタリー映像のために、撮影している風景も撮影しなければならない。

これも結構、難しい。

撮影している携帯が映り込んだら、流石に格好が悪い。遠くから撮る。

 


映像を、確認する。

先輩の腕がとても良くいらっしゃる。

我々、結構、格好いいんじゃないか、とも思う。

 


10何テイクか撮ったのち、ヘトヘトになりながら、撮影を終える。

片付けを終え、先輩に礼を告げ、3時頃、ソウイチロウ君宅に、帰宅する。

 


帰宅した後も、寝りゃあいいのに、ソウイチロウ君と、談笑する。ホント、寝りゃあいいのに。

付き合いが十年になっても「ボディマハッタヤさんの同僚ダン・ランドレスさん」みたいなので爆笑し合えるのは、続いているだけある。

 


4時頃、いい加減、眠る。

 

 

 

朝は11時に起床、朝ですな、紛れもない、朝ですな。まじ朝、まじ。

 


ふらつく頭でソウイチロウ君に礼司を述べ、部屋を後にする。

 


さて、福岡へ戻る。

と見せかけて、一度小倉の市街へ繰り出す。先日ボードゲーム屋さんの情報を見つけたのである。中古の取り扱いもあるという。

ボードゲームはね、あまり安くならないのだよ、お金がないが沢山集めたい私にとっては、より安くというは、貴重。

 


結果、中古の品揃えは悪くなかったが、欲しいものはあまりなかった、ガッデム。

しかしこのお店、なんとペイペイが使えるではないか。ペイペイで払えば20%オフではないか。なんだそりゃ、最高じゃないか、ありがとう電子マネー、ありがとうペイペイ。

 


と言いながら、ちょっと大きい箱のヤツを買う。自分でも、阿呆だとは思う。

撮影用の道具もあるので重くなった荷物に、スーパー1500円の買い物くらいの重さのビニール福岡が追加され、福岡までの2時間をひた走る、わたし。

 


しかし、心持ちは、ちょっとホクホクである。

足取りの軽さと、荷物の重さは、まぁトントンくらいには、なっている。

 


帰宅。

やはし、重いぞ、ちくしょうめ。

 


とりあえず、コーヒーを入れる。意識を高く見せるために先日買ったナッツをつまみながら、さて動画を編集する。

 


動画の、編集スタイルを、少し変える。

パソコンの音をイヤホンで聞きながら、別に動画的なモノをながす。動画は、基本、見ない聞かない、垂れ流しである。

こうする事で、なんとなく飽きを防ぎながら、作業ができるのでは、ないか?やってみよう。

 


うん、やってみたが、わからん。とりあえず、効率が変わらないなら、やった方がいい気がするぜ。やろう。

 


夕、実家へ向かう。飯を、頂く。うまい。

栄養価を、たくさん、取り入れる。

入れんと死んでしまうぜわたしは。

 


事務所へ戻る。諸連絡を済まし、また映像を作る。

動画垂れ流しは、なかなかに良いかもしれない。ちょいちょい引っ張られるが、もう少し続けてみるか。

 


残り日数とやる事を並べると、恐ろしくなる。

ギリギリの状況どころか、無理なんじゃないかとも思ってしまう。

 


まぁしかし、やるしか、ないのだ。わたしは。

たしか、十年前は、こんな日々を望んでいたはず、やる事に圧殺されながら充実する、そんな日々を。

 


羨ましいかい?十代のわたしよ。

私は、お前が羨ましい。