ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

「ハイタツ、そして朝」そして朝

2023/3/19

ツアーファイナルから一夜明け、昼頃に目覚た私は、身体はバッキバキ、喉はガッサガサ、髪は寝癖でフッワフワでした。戦ってきた証だと思います。その戦いも何とか、勝ててはいるんじゃないでしょうか。

ゆっくり贅沢に寝床の上で時間を浪費したら、昼食を食べに部屋を出ました。外は陽気ですが風は少し冷たく、カラッとしていて気持ちが良い。贔屓の町中華で、定食に餃子までつけるという暴挙を果たしても、今の私はツアーファイナルを終わらせたので許されます。どんな気分だい財布よ?え?私はツアーファイナルを終わらせたんだぞ?

コンビニでコーヒーと甘味を買って近くの公園へ。少し子供や家族連れが多かったので、不審者丸出しの私は少し離れたベンチへ座り、ちびちびと手に持ったブルーマウンテンを登頂していました。

少し風が吹くたびに、そばの大樹の葉擦れの音が聞こえます。「葉擦れ」って概念、これって今日できたものなんじゃないかと思うほど、葉擦れの音を忘れていました。ふと、近くの金網の下、花が咲いている事にも気がつきました。この花もたった今咲いたんじゃないですか、これ。

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こんなに、心の底からのんびりしたのは久しぶりです。ここ数日はツアーファイナルで、ここ数ヶ月はツアーで、その前はレコーディングで、なんならその前はAIノンフィクションのレコーディングもありましたので、考えてみれば昨年の7月くらいからずっと、予定は詰まりに詰まり、思考は何かに隷属していました。

しかしそれらはすべて終わりました。ここいらで一旦リセットです。そうやって考えてみると、普段私は何をしていたのか、ちょっと思い出せなくなってきました。リリースもレコーディングもツアーも決まっていないなんて、一体何をすれば良いのでしょうか。まぁそうです、次のそれらの準備です、それはもう決まっているのです。

まぁ何にせよ、ちょっとだけゆっくりしても罰は当たらんはずです。なんなら、ツアー中にも新曲の準備なんかは進めていたので、それらをゆっくりまとめていきますかね。良い曲できてますし、ツアー中にもまた別のアルバムのイメージも湧いてきました。全部出すまで死ねないと思っているのに、次々出てくるから無限に死ねません。やるしかねぇんですよな。

やるしかないのです。「ゆっくりする」という事も含めて、やるしかないのです。よし、とりあえずは、本読んだり、映画でも観ます。よし。