ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

たのしい音楽

2024/5/4

山口県は周南、ライジングホールにて、ライブでした。

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周南ライジングホール、売れてもねぇ我々には不相応に広大な空間ですが、本日はカバーナイトという、文字通りカバーバンドの列挙する夜であり、それにゲストとして参加させて頂ける事になりました。別に会場が広かろうが狭かろうがライブは楽しいのですが、広いは広いの楽しみがあるので、良い機会に恵んで頂きました。ありがたい限りです。

顔合わせから楽屋から、もちろん本番から、いつものライブハウスのような殺気と寝不足で充満するような空気はなく、終始穏やかにイベントは進行していきました。みな一様に、音楽を楽しんでいるのを感じます。そう、音楽ってのは楽しいのですよな、実は。そんなことは日常、不意に忘れがちになってしまうので、しっかりと確認をしていかねばならんのです。

 

本番は我々含め9組の大所帯、我々以外は、恐らくすべてカバーの曲です。当然のように曲は良く、また皆さん演奏も普通に上手かったもので、我々の価値がそこそこに脅かされていました。またお客さんのも、普段ライブハウスに来ないような方々も着席していまして、普段とは全く別の緊張がありましたね。授業参観、みたいな言葉を思い出しました。

しかしまぁ、我々は不幸にも音楽に専心してしまった一団であります。社会的に見れば木っ葉のような我々ですが、それでも今日、この場所だけでは、最強であらねばならんのです。そうでなければ、もはや世の中に申し開きができません。ロクデナシは、せめて格好良くあらねばならんのです。そうでなければいる価値がない。ライブだけじゃなく、存在として、格好良くあらねばならんのです。

いっぱい弾いて叫びました。大きな音を出しました。お客さんからどう見えたのかわかりませんが、少なくとも私は、しっかりと私であることができました。これが格好良くないと思われたならどうしようもないですが、それは私の知るところではありません。これが私です。ありがとうございました。

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しかし我々は確かに音楽に専心していますが、音を鳴らして、それに喜びを感じるという点では、出演の皆さんとまったく何も変わりはしません。「美しい音が出せる」って、良く考えればだから何だって話ですが、それに楽しみを見出してしまったのが私たちです。それぞれの中で、それぞれの中の音楽を楽しみながら生きていきましょう。その中で縁あれば、よければ、またお会いしましょう。

ありがとうございました。