ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

9月22日 嵐の後の静けさよ

朝は9時30分に起床。

体調は、悪くなし、気分は、まだ少し重い、本日、バイトはなし、作業量は、腐る程あるというかもう腐っている。

数々の締め切りに囲まれた私は、本日、ある重大な使命を持っている。

 

そう、本日は、友人宅にてボードゲーム会である。

マジである。今日は一日、ボードゲームである。マトモな作業をする気は、一瞬たりともない。本日は、1ヶ月以上前から決めていた、ボードゲーム会、なのである。

私の仕事を待っている関係者各位が聞いたら怒られそうではあるが、これについてはもう、私は謝る気すら、あんまりない。やる、私は、やる。今日やらなければ、私はまた深く底へと堕ちていくだろう。

そういう意味では、むしろ、仕事をするために、今日はボードゲームをやるのである。そう言っても過言ではない。本当に、過言ではない。

 

10時過ぎ、6つほどのボードゲームを鞄にねじ込み、友人宅への行脚を始める。台風が心配であったが、何とか開催はできそうだ。雨の降る中、駅から街へ、友人宅まで、歩く。

 

友人宅に着く。段々と、メンツが集まる。本日は、友人、ちょろけん君宅にて、同じく友人のサクさん、ナカシー、そして私。のちに合流するthe gofuku townのけんじろーを含めた5人である。

それなりにボードゲームに慣れ親しんだ人間しかいないため、自分が司会進行に回らなくてよい、本気の戦いができるだろう。楽しみである。

 

そして、じきにボードゲームが、始まる。

 

カードをめくって、手札を読んで、ある事ない事言いながら、ギャーギー騒ぎながら、勝ちと負けを重ねていく。

ナカシーが恐怖を覚えるほど心理戦に強かったり、協力ゲームでのサクさんが異常なほどサイコロに弱かったり、途中、シェフけんじろーによる美味すぎる飯を頂きながら、大いに、楽しんだ。外は台風で、結構な風であっただろうが、この部屋の中の方が荒れに荒れていた。皆、狂ったように笑っていたし、私も、喉が潰れるんじゃないかと思うほど笑った。

ハゲタカのえじき」「あやつり人形」「Cash&Guns」「ツッコミかるた」「凶星のデストラップ」「レッドドラゴンイン」「エセ芸術家ニューヨークへ行く」「ドラスレ」を、やった。やり終えた時には、12時間経っていた。

流石に、解散である。各々荷物をまとめ、ゴミを捨て、礼を告げてちょろけん君宅を後にする。

ちなみに私はまだまだ、できるぞ。しかし今日は解散である。次回の開催を、匂わせて、帰る。

 

終電がギリギリで間に合わないと判断した私は、雨も降っていなかったので、メルチャリとかいう新技術を駆使して帰る。なにこれすごい。すごいシステムだ。台風で道に散らばった小枝を轢きながら、行く。

メルチャリが、家から少し離れた場所までしか行けなかったので、そこからは降りて歩く。雨風も降ってきた、傘が潰れないよう、捌きながら歩く。

気分は、高揚している。昨今の憂鬱が嘘のようである。強い風も、細かい雨も、危うい傘も、今の私なら全てを楽しめる。こんな感覚は、久しぶりである。最終的には傘も閉じ、横殴りの小雨を浴びながら歩く。適当な鼻歌を、雨に唄う。

 

事務所に着く。シャワーを浴びたら、1時30分ほど。なんとそこから、私は作業を始める。これだ、この気持ちだ、これを無駄にしてはいけない。ずっと放置していた動画作業を、勢いで進行させる。

仕事が、できる。仕事が、できるぞ。

仕事が腐る程ある?全部やるしかないんだろ?じゃあやるしかないだろう?昨日までは「死ね」としか思っていなかったそんな言葉も、今では自分で思うくらいにはなっている。

やはり、昨日までの私は、頭がおかしかった。そして、今は正常である。いや、若干の躁かもしれないが。

 

2時間ほど作業を進めたら、さすがに、眠る。

何とか、命拾いを、したかもしれない。ボードゲーム、すげぇ。