ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

そうではない歌

2023/5/11

サニアラズ、というバンドの「京王さん」という曲がとても良くて、最近よく聴いています。

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まぁーユーチューブによる違法視聴なんですがね。バンドの当人達がもうライブをする気がなく、音源も買えないので許して欲しいです。メルカリで高騰させてるクソ野郎から買うよりはマシだと思いたい。

このバンド、私の好きなバンドのギターボーカルと私の好きなバンドのギターボーカル、私の好きなバンドのベースと、私の好きなバンドのドラムがやっているので、そりゃあ私は好きですよ。そりゃあね。キレ味の鋭い演奏と、あとはやはり歌詞ですね、歌詞がめちゃくちゃ良いです。特にこの「京王さん」という曲の歌詞、滑稽で、情けなくて、いじらしくて、それでいて格好良くあろうとする姿。たまりません。

私のヒーロー達は、自らの汚れを削ぎ落とすような歌詞は書きません。汚れを自ら曝けて、それでいて格好良くあろうとする姿をみな描いています。やはり人間、どう動いてもある程度の汚れみたいなものは付随します。それを削ぎ落として、清潔感を塗りたくったような歌詞を書く人もいますが、私にはどうもそういう人が、そういう歌詞が、嘘っぽく見えてしまうのですよな。

表現において、嘘はね、良くないです。嘘を吐くなら、もう初めから何もない状態と言いますか、その予兆や予感すらもなくさなければいけません。0ではなくnullみたいなことです。純度100%の希望の歌を歌ってる人もいますが、彼等は本当に心の底から、100%の希望を持って歌っているのでしょうか。そうではないと思ってしまいます。真実がどうあれ、私はそうではない、と思ってしまうのです。まぁごく稀に奇跡みたいな人もいるのですが。

何はどうあれ、歌詞ってのは自分の表現です。自分の何処ぞの部分を、如何にして上手に切り取れるか、そのためには自分の表現力を高めることと、自分という存在をもっとよく知る事、それが肝要です。しまった、なんか意識の高い感じになってしまいました。適当に頑張っていきましょう。