ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

感情の勘定

2023/4/15

最近ずっと書いている気もしますが、ライブ前日ってのはそんなに無理ができないので、何をしていいかよくわからんのです。昨日の練習の疲れもあったので、グダグダしたまま、なんだかよくわからん日を送っておりました。

何もしないのもアレなので、せめて歌詞を書いていました。歌詞はファミレスなんかで書く事が多いのですが、なんとなく支出を減らしたい週間なので、部屋でノート広げて黒鉛を落としていました。案の定、長続きはしませんでしたが、結構な気づきをいくつか得たので、成果は上々といったところです。

今回書いていた歌詞のテーマは「憎悪」だったのですが、自分でもビビるくらいスラスラ言葉がでてきたのでびっくりしましたね。やはり相当に慣れ親しんだ感情のようです。油汚れを拭いた布を絞ったような、そんな感情が次々に書き込まれていきます。造詣が深すぎる。

言っておきますと、私はそんなに人を嫌いにはならんです。友人親族恋人以外みな怨敵のようなスタンスでは決してなく、ピンポイントな個人的私怨や、美学の相反なんかがメインです。それでも、一度嫌いになった人間が持ち直すことは中々ないです。一生かけて嫌っていくつもりです。

この曲、メンバーには「嫌いな奴の顔を思い浮かべながら弾いて」と言っていますが、サポートベース岡田くんには「それ全曲そうです」と言われてしまいました。参ったねどうも。

まぁ、憎悪だって大切な感情のひとつです。愛も希望も、友情も信念も結構です。しかし、例えば憎悪であったり、嫉妬、劣情、僻み、それらの負の感情と呼ばれるものも、人間には欠かせない感情なのです。むしろ、どうとでも言える正の感情より、どうしようもない負の感情の方がより人間らしいと言えるかもしれません。

そういうモノを、そういうモノも、できるだけ書いていこうと思っています。等身大の歌詞、なんて言葉は臭いですが、なるだけ嘘がないように、なるだけ誇大も過小もないように、しっかりと描写していこうと思っています。とりあえずは、私の歴史に刻まれた憎しみについて、仔細な感情の些細な機微を、突き詰めていきます。