ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

音楽のはじまり

2024/3/17

前にも書いたかもしれませんが、最近、ちょっとした流れにより人にギターを教えています。

もちろん「格好いいファズの踏み方」みたいなのを教えたいのはやまやまなんですが、結構、きちんとイチから教えています。教えられるような腕ではないのは自覚しているのですが、始めるきっかけであったり、わからないことを教えたりはできますので、そういう形で人の役に立てるのならば幸いです。実際、始めたての時って本当に何もわからないですからね。私もそんな、アレコレ聞ける人が欲しかったです。

 

人に教えていると、自分の始めたての時期を思い出しますね。中学時分、「ギターやりたい」なんて言うのが恥ずかしく、夜中にこっそりと親のギターを触ってみたりしていました。なんと可愛いやつめ。結局は何もわからず、顔を赤らめながら言う事になったのですが。

その後は家ではギターを抱えて、結構熱心に弾いていましたね。みながテレビを見ている時も弾いて、よく怒られたもんです。仕方なく番組中は運指の練習をし、CMになった瞬間弾き出す、なんて事もやってました。弾く、と言ってもロクに弾けないので、弾けるようになったフレーズ、ピロウズのサードアイのリフだったり、アジカンの君という花のリフだったりを、繰り返し繰り返し弾いていました。リフなんかは「弾いてる感」がわかりやすく出るので、とても楽しかったのです。ウキウキで弾いていましたね。

何にしたって、新しいことを始めるのは素晴らしいことです。楽しいことです。できなかったことができるようになるのは至上の喜びがあります。「○歳から始めるのは遅い」なんて心無い人は言いますが、早いとか遅いとかないのです。やるかやらないかしかないのです。やらなくても別に死も不便もありませんが、やればこれからが楽しくなる。ただそれだけです。

ギターに限らず、楽器は良いですよ。美しい音が奏でられるようになるってのは、それだけで今生が豊かになります。正しく揺れ動く倍音は、鼓膜だけでなく皮膚からも浸透し、心臓を優しく包みます。それだけで、ほんの少しだけ、豊かになるのですよ。科学的にどうとか、心理的ストレスがどうとか、そんな事はどうでも良いのです。美しい音がただ鳴る、それだけで良いのです。

弾けるようになれば、わかりますよ。興味があれば是非弾いてみましょう。それはとても素晴らしいことですから。