ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

2020年3月28日、現在の、ロック。

2020/3/28

ノンフィクション、FUSEにて、ライブでした。

ありがとう、ございましたぜ。

 

 

どうしようもない現状です。

脳内に幾度となく浮かぶ「最高でした!来てくれてありがとう!」という言文も、書きづらい気持ちです。

「じゃあするなよ」と言われればそれまでですが、その辺もまだ、迷いながらやっています。

元来の怖がりなので、色んなことに結構ビクビクしています。

我々が、自らライブを辞退することは現状はないですが、イベントがなくなれば当然できませんし、国が禁止すれば国民は従うしかありません。

 

ネット上には、「国に従ったり、補償を求めるなんてロックじゃない」なんて言う意見もあります。「結局金かよ」なんていう、心ない輩も居ます。

でも違うんです。たぶん、ほとんどのアーティストは、自分がすべてを失い、何の地位も立場も金もない存在になったとしても、それを嘆きこそはすれ、まだ活動は続けるのです。

ただ、そんな自分を好きでいてくれて、手伝ってくれる、助けてくれる、そんな方々が沢山いるのです。

それはもちろんお客さんやスタッフ、ライブハウスや他のアーティストもそうです。関わりあって、悩みあって、笑いあって、素晴らしい一日を共有した人たちが、たくさんたくさん、居るのです。自分には勿体無いと思うほどに。

そんな人達を、悲しませたくない、辞めて欲しくないと思うのは、それは間違いなく、それはロックだと、私は思います。

 

いいんだよ私は。

一時の活動が禁止されて、ライブもできないバンドでお金も稼げなくなって、バイトだけやり続ける日々になっても、いいんだよ私は。曲を作って、解禁されたらまた叫ぶ。私はそれでいいんだよ。

ただ、あの人達と、まだ一緒にしたいんだよ。私はあの人達じゃないと、素晴らしいものは作れないし、あの人達も我々がいないと、素晴らしいものは作れないんだよ。ペンと紙みたいなもんなんだよ。そりゃ石に掘ったり、壁に描く絵もあるけどさ。絵は紙に描くものでしょう?ライブはライブハウスでするもんだよ。

私は、あの人達が、好きなんだよ。好きな人達を助けたい気持ちは、人間だったらあるでしょう。

 

なので、ライブハウスが国から補償を貰って、それでイベントを辞めたり、一時店を閉めるとなれば、私は納得して、従います。勿論、ライブはしたいので、残念だとは思いますが。

しかし現在補償はなく、それでイベントが開催されるならば、私は、やります。関わる人間すべてのために、私は、やります。

それで事態が悪化したら?当然、私に責任なんて取れませんが、それで店が潰れても、誰も責任は取れないでしょう。

じゃあやりますよ。私はやります。せめてしっかりと、対策と体調を整えて、私は、やります。

 

 

MCでも言いましたが、私は思っても無いことは言えませんし書けません。

ひょっとしたら、楽しい思い出の後にこの文章を見て、嫌な思いをするかもしれませんが、それはもう、申し訳ないとしか言えません。

今、私が思っていることは、こういう事なのです。なので、こういう事を書くしかないのです。

 

悪しからず。

そう、誰も悪くはないのです。誰も悪くはないはずなのに。