2020/5/24
人間のはなし
映画を見ました。
「コラテラル」
殺し屋のトムクルーズが、巻き込まれたタクシードライバー、ジェイミーフォックスと一緒に、淡々と人を殺していく映画です。
内容はとてもシックで、舞台は大都会ニューヨークなのに、とても閉鎖的。「この街は皆 他人だ」という殺し屋トムクルーズは、その時もその後もずっと無表情。
これ、中学だったか高校だったかの頃見たんですよ。その時は内容はもう、全然わからなかった。脳死でトム・クルーズかっけー思って、ボケーっと見ていました。
だけど、何故か記憶にこびりついて、忘れられなかった。内容は理解できなかったのに、惹きつけられた。今思えば、わからないながら凄みを感じていたのだと思う。
今、十年以上の時を経て見てみてみると、その凄みが、改めて身に染みた。「殺し屋」ということに格好良さを感じていたトムクルーズは、同時に「仕事のプロフェッショナル」としての存在であり、巻き込まれたタクシードライバー、ジェイミーフォックスはある夢を追っているが、無意識に夢を諦めている存在である。
どちらも、確かな哲学と葛藤があり、孤独な都会を歩く人間であった。
そう、結局、人間ですよ。
作るのも人間、動くのも人間。感動するのも大体は人間か、人間の起こした何かに感動をするのですよ。大体は、そう。
人間、人間、溢れる人間。
私もまた、人間である。
面白い。