ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

6月22日 ノンフィクション サーガ

朝は8:10に起床。

昨日は一日休んだので、目覚めは悪くはない。脳も幾分かすっきりしている。とりあえず起き抜け、水を飲み、昨日買った惣菜パンをレンジで温める。

コーヒーも淹れ、パンをふたつ、胃に入れる。しばらくは、呼吸をしながら、適当に携帯を回して、目を覚ます。

 

本日は、佐賀RAG-Gにて、ライブである。

久々の佐賀、楽しみである。

 

時間である。着替えて荷物をまとめ、家を出る。空は曇り、雨が降る気配はないが、空気が保留されている。悪い天気では、ない。自転車を使おうかとも思ったが、結局は歩いて、駅に向かう。

駅から街へ、街からバスへ、車内は眠り、北九州へと赴く。これから皆で向かう佐賀とは逆方向になるのだが、一度合流はせねばならない。また来る事になる九州道を通って、小倉に着く。

 

ソウイチロウ君宅に行き、本日のサポートベース岡田くん(SOUSEMOMENT)とも合流、サポードドラマーみょーちんも迎えて、いざ佐賀へ。高速道路に乗り込む。

佐賀への道中、相変わらず阿呆な話などして、過ごす。過ごすが、佐賀、割と近い。ほぼ毎月大阪に行っている我々からすれば、マジで屁でもない距離である。時間が余りそうなのでSAにて適度に潰し、あっという間にRAG-Gに到着、やぁやぁ佐賀、久しぶりだぜよ。

 

荷物を搬入、挨拶も交わし、一息を着く。待っている間に、最近アンプのノブが調子悪いので、ドライバーで修理などする。しばらく会ってなかった友人とも再開を果たしたら、セッティングをして、リハーサルを行う。

 

リハ終わり、我々飯を食わんとす。

朝は今ひとつだった天気も、今は快晴である、素晴らしい。佐賀の穏やかな街並みを歩いて、餃子屋に向かう。その名も「ぎょうざ屋」。皮が厚めの餃子がすばらいお店である。定食に10コ付く餃子の、焼き餃子と水餃子の配分を各々でbetしながら注文。ちなみに私は7:3で焼き餃子である。

皮の弾力に舌鼓を打ちつつ、皆で感動しながら、食べ終わり、店を出る。やはし素晴らしい。佐賀に来たら、大体ここである。

コンビニで物資を購入、ライブハウスに戻る。周りの、静かで自然な街並みが好きなので、開演まで私は何度も、ぐるぐると徘徊していた。

 

時は進み、開演する。

初ライブであった方々の初々しさに懐かしくなったり、「魔王」と呼ばれる人間の、泥酔して上裸でのたうち回るパフォーマンスに戦慄したりする。さすが魔王、あれは、魔王だ。

「がんばれアダルトビデオ」という、どんな勇気振り絞ったらそう名付けられるのかわからないバンド演奏を見ながら、スタンバイのため楽屋へ。演奏は普通に、格好良かった。ちなみに彼等が「がんばれさん」と呼ばれていたのが、本日一番笑った。

pornhubを使わない事を切に願う。

 

スタンバイ。

機材をセットして、楽屋に待機する。

岡田くんとは先月も合わせているので、それなりにスムーズに事が運ぶ、ありがたい。

 

SEが鳴って、入場する。

会場には結構な人が入っていたが、それでも、想像以上の歓声に迎え入れられた。ありがたい、そういうの、好きですよ、私は。

ディストーションを、掻き鳴らし、叫びに叫ぶ。最近、歌に注力しているつもりである。歌、流石にもう、下手ではないと思うが、特に上手くもないと思っているので、精進せねばならぬ。

数曲終えて、mc。いやぁ、楽しい、楽しいですよなぁ。ライブはね、楽しいですよ、ホント。楽しすぎて、またMCでも、喋りすぎる。これはもう、仕方ないと思う。押してはないと思うし。

6曲やって、公演は終わる。結構な歓声に見送られる。ありがとうございました。とても、楽しかったです。

 

その後、息を切らしながら、楽屋にて所感、悪いライブではなかったと思う。外に出て、しばし息を吐く。ライブ終わりの、外の空気は、とても心地よい。特にこの時期の風は、素晴らしいものがある。中途半端な月を眺めながら、汗を拭き、呼吸を整える。

公演は進み、全6バンドが終わる。物販に立つ。ライブは好感触だったが、物販はほとんど出なかった。とても悲しい。

良いライブをしても、出ない時があれば、今ひとつでも、出る時もある。相関はわからないが、とにかくもっと売らなければ我々の生きる道はない。結構に、気落ちする。

 

打ち上げである。料理をつつきながら、皆で飲む。私はウーロン茶である。こういう時の飲み放題システムにおいて、私のような下戸は実に損をしている。今更気にはしてないけれど。

話す、話す。何故か昔の北九州のバンドの話になったり、北九州出身の人がいたり、前にノンフィクションを見た事がある人だったりで、色々と繋がる、面白いもんである。

本日のPAであったアンバートータスのGt昆布くんとも、色々話す。彼等とは、浅からぬ仲である。もう今バンドはあまり動いていないが、またやりたいものだ。同じくアンバートータスのGtVoのさわむらくんも本日照明だったが、先に帰ってしまっていた。話したかったぜ、もう。

 

打ち上げも終わり、別れを告げ再会を誓い、再来を告げる。車を発進させ、佐賀県を後にする。

今回は北九州へ戻る途中、福岡で私を降ろしてもらう。少し寄り道になるのが申し訳ないが、締め切りが近いのだ、すまない。

事務所へ着く、しかし、高速で佐賀から福岡まで、1時間くらいか。近い、とても、近いぞ。また行くぞ佐賀、必ず行くぞ。

事務所に戻り、明日に備え、眠る。楽しい日であった。

 

少しだけ、やはり、数字が気にかかる。

これさえなければ、もっと、楽しいはずなんだが。