ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

レコ発のすべて

2023/1/14

小倉FUSEにて、ノンフィクション企画、ヒズミズムでした。

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本日、我々は「シンブンザタ」というCDをリリースしました。この世に生を受けてから、もう何回目かわからないレコ発なんですが、誕生日というものがいつまでも特別な日であるように、レコ発の日ってのもまた特別なのです。仮に新しいCDができても、何も言わない、何も公開しないのでは、それはもうできてないのと一緒です。存在しないのと紙一重です。新しく作ったCDを社会的に認識してもらう、レコ発ってのはそのための儀礼なのです。成人式とか七五三みたいなもんです。違うか。違うな。

今日またひとつ、我々の作品がこの世に受理されました。逆に言えば、これでこの音源は、なかったことにはできなくなりました。誰かが覚えている限り、これは今後一生付き纏う真実です。しかしそれに恥じない、なかなか面白いモノが作れたと思っております。どうぞ聞いてやって下さい。

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さて、そんなレコ発のライブ。お陰様で、とても楽しくやらせて頂きました。いやぁもう、本当に楽しかったですね。リトルピンクサマー、南風とクジラ、キッチン、そして我々と、一本筋の通った、とても良い流れのイベントを組ませて貰いました。路地裏の暗がりみたいな、そんな妖しい格好よさに溢れた夜でしたね。ロックンロールってのはね、ある程度の妖しさが必要なんですよ、マジで。

そんな彼らと、打ち上げまでしっかりと楽しみました。みな良い奴らです。入った居酒屋が色々あって、私含めた4人くらいは隔離された小部屋でソフトドリンクを飲んでいましたが、それでも楽しかったです。世の中何が起こるかわかりませんが、明日地球が爆発する可能性が限りなく低いように、彼らが音楽を辞める可能性も限りなく低いと思っています。また一緒に遊びましょう。どこどこまでも、宜しくお願いします。

 

我々は本日、最後に「青のすべて」という曲をやりました。2016年くらいに作った曲です。ライブの最後の曲で、騙し討ちみたいに始めてやったので、知ってる人はみな困惑したようです。楽しかったですね。やってやったぜ。ふはは。

新しいCDのレコ発なので、昔の曲を最後に据えるってのは多分やるべきではないのですが、何となく今がタイミングだと思ったのでやりました。お客さんからの「青のすべてが好きです(やれ)」という無言のプレッシャァを、最近やけにたくさん聞いてしまったのもあります。けど別に、それに屈してなんかないんだからね。勘違いしないでよね。

やった結果、とてもエモーショナルな気持ちになって、とても良かったです。作った当時とはまた違った感情が渦巻いましたが、これはこれで、この曲を映えさせる彩色になりました。基本的に曲ってのは、その時の時代と感情が乗っているので、作った当時が一番良く映えると思っているのですが、年月を改めてやることで、また違った形になるものですな。26歳くらいの私の感情を、33歳の私が歌う。面白いもんです。

この曲を久々にスタジオで合わせた時、みんなで「カッケェ...」って半笑いしてましたもんね。そう、この曲は格好いいのです。赤裸々で、一切のふざけがない。しかしそれゆえ、何だか少しだけ、気恥ずかしかったりもするのです。だからあまりしません。そう何度も、叫ぶことでもないですしね。そしてほら、やってしまえばこうやって、ブログまで青に占拠されていきます。ほらこうなってしまうんですよ。あーあ、レコ発なのに。

しかしそれでも、今日はできてよかったです。新しいCDの印象が薄れていないこと、私はそれだけを望んでいます。「シンブンザタ」どうぞ聴いてやってください。歌詞カードも、結構読み応えあるものにしてます。ちょっとしたオマケもあります。楽しんでやってくださいな。

そして我々は、これよりツアーに参ります。新たなるノンフィクションを、みなにお届けに参ります。張り切って行ってきます。どうぞ宜しくお願いします。

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