ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

吉祥寺ノンフィクション

2023/11/30

朝、吉祥寺の仮宿にて目覚めました。ホテルというよりは、ネットカフェみたいなところです。「ネットカフェみたいな」という言葉で、わかる人はわかるでしょう。公言はしないでおきますが、とにかく屋根と壁と水平があるスペースを自由にできるなら、それで我々は良いのです。

昼に集合し、ラーメンを喰らう。「洞窟屋」という家系ラーメンのお店です。寝起きに家系は中々パンチがあり、活力が溢れます。ソウイチロウ君は東京にハシャイだのか大盛りを頼んでしまい、しばらく箸が止まっていました。「満腹になると人は飯を「視る」」という話はやはり本当だったようで、スープを泳ぐ麺達をただじっと見つめていました。

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手前のキャベツは私が食べました。

 

さて、時間になれば目的地へ。本日はノンフィクション、吉祥寺PlanetKにて、4年ぶりの東京ライブであります。

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プラネットKは、それこそ4年前にもやった会場でしたが、移転をしているようで場所自体は初めてでした。吉祥寺という街の、実に丁度いい素敵な街並みの中、本日はライブであります。

東京風格、と名付けられたイベントですが、主催の神田さんは元モノクロパンダで福岡の人でありますし、鹿児島から上京したどどんもいるし、九州の風を沢山感じて嬉しかったですね。皆、なんだかんだ音楽を続けてくれていて私は嬉しいです。それが一番ですよ、マジで。

共演の方々のライブを見ながら、イベントは進行しました。久々の東京でのライブ、飛行機移動という非日常を経て、我々もライブ自体が3週間くらいぶりと、緊張は少しありました。サポートベース坂梨と共に、楽屋にて何度も流れを確認。共演の皆さんがみな、地に足つけたしっかりとしたライブをしており、アコースティックの割合も多かったので、我々が大きい音を出して大丈夫なのかとの心配もありました。とはいえ、時間がくれば準備をして、SEがかかれば入場です。そこからはもう、やるだけです。

 

こうなってしまえば、場所も時間も関係がないですね。ここが福岡だろうが東京だろうが、プラネットKだろうが武道館だろうがやる事は同じです。弾いて叫び、弾いて叫んでいました。サポートベース坂梨とのグルーヴは急造ではありますが、良い噛み合いをしていました。やはり本人の腕と、元々の人間関係がしっかりしていれば、心配になどあたりませんな。憂いなく、ぶちかましました。

終演後、少ししたらアンコールを頂きました。アンコールがあったらの曲も用意していたのですが、何となく拍手の起こりに不自然というか、「やさしさ」みたいなものを感じたので、折角ですがお断りさせて頂きました。

我々は結構、アンコールをお断りする事があります。お気持ちはめちゃくちゃ嬉しいのですが、アンコールというのは、もっと衝動的なものなんですよ、私の中ではね。これはその衝動を起こせなかった我々の落ち度です。不甲斐ない思いです。次は必ず、万感のアンコールを起こさせて見せましょう。宜しくお願いします。

 

久しぶりの東京、久しぶりの方々が観に来てくれました。昔のバイトの同僚だったり、後輩たる大川花屋とoctaの緒方ユウキも観に来てくれました。そういえばどちらも、ノンフィクションのサポートをしてくれた事があります。みな元気そうで何よりです。会えて嬉しかったですな。とりあえずバンドをやれ。

我々の事を気にかけてくれているというだけで、身に余る光栄なんですよ。もちろん、バンドっていうのはそうでなければいけないのですが、ひとりひとり、我々は本当に嬉しいんですよ。お客さんもですが、共演の皆さん、イベント組んでくれた神田さん、サポートベース坂梨、もちろんサポートドラムコージ君も、深く感謝をしています。お陰様です、本当に。

 

終演後の打ち上げ。本場っぽい中華料理屋の料理にいちいち感動しつつ、馬鹿みたいな話で盛り上がっていました。疲れと酒と美味しい料理で空気感は絶妙に噛み合い、ついには「脱衣麻雀」ならぬ「着衣麻雀」みたいな謎の言葉も生まれていました。全裸で始まり、アガるたびに服を着ていくらしいです。なんだそれは。楽しすぎます。

いつまでも居たかったですが、翌日もあるので、そこそこで我々は退散しました。日付をみればもう12月。流石に師走の夜は冷えます。吉祥寺といえど、夜はもう灯りも消えています。息も白く、凍えながらコンクリートを蹴り、本日もまた「ネットカフェっぽい」仮宿へとその身を収めるのでありました。