ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

それでも、それでも

2024/4/28

昼下がり、シャラっとボーカルのレコーディングを2曲、終わらせてやりました。

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喉を鳴らして、関節を伸ばし、呼吸を整え、覚悟をキメて、気合いと共にシャラっと終わらせてやりました。先日は派手に失敗しましたが、今日は中々上手くいきました。ライブに比べてレコーディングは苦手な領分ですが、やはり油断さえしなければ合格点は出せます。この辺は歴もありますからね。舐めんじゃねぇぞ、といった具合です。まぁ、合格点なんてのも自分で決めてますから、何とも言えないのですが。

録り終えた後は、ライブを観に行っていました。

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先日も行きました四次元ですが、今日も来ました。明日も行きます。もはや四次元という空間は、色んな人にとって「部室」みたいなものになっていると思います。私なんか多分少ない方です。

いつも通りロックグラスに注がれた牛乳を傾けながら、音を聞いたり、人と話したりしていました。今日は長らくの付き合いであるゴフクタウンを観に行きましたが、23℃、というバンドはとても久々のライブであり、私は嬉しくなってしまいましたね。詳しくは知りませんが、もう十年ぶりとか近いんじゃないでしょうか。23℃はノンフィクションとして、自主企画に呼んだ事もあるバンドです。懐かしいものです。

ゴフクタウンも10年目らしいですし、今日はちょいと観られませんでしたが、ドペクターズだって結構なものです。詳しくは知りませんが、rural districtというバンドの方々も、確かに歴を感じました。やはりバンドは続けるべきです。やるべきなんです。やっていれば1以上は間違いないのですが、やらなきゃゼロは間違いないのです。

昔はね、考え方も違いました。やる気がねぇならやめちまえ、なんて思っていましたが、今はもうどんな形でもいいからやっていて欲しいです。そんな考えをしていた結果、好きな人も嫌いな人も、色んな人が消えていってしまいました。頼りにしていた味方も、憎むべき敵も、何人もいなくなってしまいました。寂しいもんです。

そりゃあ生活ってのはキツくなるもんです。普通に暮らしていれば、金銭も汗腺も枯れてきてしまうもんです。バンドをやるのは結構な力が必要になりますし、辞めたら死ぬわけではありません。むしろ辞めた方がより良く生きられるんじゃないか、とも最近では思います。これはマジでそう。部分的にそう。

バンドは良いですが、良くない部分もいっぱいあります。というか、「多量の良くない部分を掻き消すほど良さがあるので、総合して良い」みたいな形になっています。これは結構、ほとんどの人に当て嵌まるんじゃないでしょうか。誰も彼もギリギリなもんです。言うて私も。

しかしそれでも、やはり続けて欲しいのですよ。やって欲しいのですよ、私は。こんなこと言っても私は何もしませんから、身勝手な願いなのはわかっているんですが、それでもやって、続けて欲しいです。小学校の頃、引っ越す友人を止めるような気持ちで、私はずっとそう祈っています。

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四次元からの帰り、煙草臭くなってしまった服を気にしながら、ぼんやりと夜道を歩いていました。春の夜のヌルさと、クビキリギスの騒音が、今日はとても心地よく感じました。