ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

ビビリビビット

2024/6/3

薄暮れの部屋、雑に寝床に寝転がって、液晶に親指を這わせていました。随所に各所に、連絡をせねばならんことが沢山あります。必死に指を動かし、文字を打って文を撃っていました。

ライブハウスの方に、バンドに、メンバーに、友人に、文を打っては送り、受け取っては返し、連なる連絡をまた送っていました。連絡、連絡、また連絡です。私の仕事は第一に作曲とライブ、その次が連絡と言ってもいいくらい、重要なものです。ちなみに私の仕事はあと告知宣伝、CD制作、グッズのデザインと制作、イベント制作、画像制作、HP管理と色々あります。とても疲れます。

連絡は苦手です。相手の顔も都合も見えないのは、この歳になっても苦手です。サッと送ればいいのに、多分相手は何も思っていないのに、何故だか躊躇をしてしまいます。今日はまたひとつミスをしてしまい、平謝りをしていました。当然それに伴った連絡もしなければなりません。手間も増えれば気も滅入る、苦手な作業です。ちなみに言えば、電話はもっと苦手です。

相手側に非はありません。というか、そもそも人間関係による話ではありません。連絡をすれば物事が動きます。物事が動けば、少しずつ、後戻りができなくなっていきます。たぶん私はそれにビビっているのです。判断をもっと考えた方が良いのではないか。決断をもっと待った方が良いのではないか。大抵の場合、早い方がよいのは間違いないのですが、それでもそこにビビってしまって、すべき連絡も中々できずにいます。今、こうしている間にもサボってしまっている連絡があります。本当にすみません。

薄暮れの外は快晴。開け放った窓からは少し強い風が吹き、外で子供の歓声が聞こえてきます。鮮やかな夕方の中、しかし連絡の苦手な私の心は曇るばかりでした。