ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

「ヒズミ回想」はじめに

自己紹介をいたします。

 

私はイイジタカヒロといいます。

ノンフィクションというバンドにて、ギターボーカルをやっています。

「北九州の正統派異端児」と称し、北九州で活動をしています。

 

今はギターのソウイチロウ君と私だけがメンバーで、ドラムとベースにサポートを迎え活動しております。

県内バンド界隈では、それなりに顔と名前は広まっていると思われます。

が、まったく、売れてはおりません。

 

結成は2009年、なので今年で結成して十年になります。

私は現在29歳、今年で30歳になります。

同年代も結婚はおろか、子供がいる奴もいます。

そんな中、地元のライブすら下手すれば赤字になる状況にて、音楽をやっています。

149円の菓子パンを諦め、108円のソレを掴むような状況にて、バンドをやっています。

普段はサービスと金銭の交換で、自らの人生を1時間850円で投げ売りしています。

足りないメンバー(ドラムとベース)は、まだ揃う気配がありません。

 

 

 

正直に言います。

人生、死ぬほど楽しいです。

 

 

実は私は、2016年より、北九州を離れ福岡市内に在住しています。

所持金と精神状態で身の危険を感じ取り、市内の実家へと亡命した次第です。

今は実家と、とあるツテで安く借りた部屋を事務所とし、往復して暮らしています。

練習やライブのたび、週1〜2回ほど高速バスにしがみつき北九州へ行っています。

夜が遅くなったら、ギターソウイチロウ君の家に泊めて貰っております。

大体翌日は昼前に起き、そのまま高速バスを経てバイト先へ向かっております。

 

そういった日常を、今まではあまり言わないようにしていました。

バンドは「夢を売る仕事」という意識が、やはり私にもありました。

 

しかし昨今、「ノンフィクションは売れている」という声を時折耳にします。
実態はどうあれ「売れている」と皆に思われることは、バンドにとってプラスであります。

我々も、売れているフリをしていたこともあります。

しかし現代において、無限に多様化した「売れている」の意味の中、

どれにも全くかすらないほど、我々は売れておりません。

 

 我々は、まだまだ、知られていません。

 

 

もっと我々のこと知って欲しい。

我々の作る曲を、歌詞を、聞いて欲しい。

私が、私が自信をもって作り上げた存在を、認めて欲しい。

私を、私の、私の尊厳を、お願いだからこれ以上汚さないで欲しい。

 

「夢を売る仕事」は、やめました。

恐らく我々には、始めから向いていなかった。

しかし、夢なんざ見なくとも、現実を見る事はできる。

クソみたいな現実でも、適当に笑って生きる事はできる。

精神さえ汚さなければ、誇りを持つ事だってできる。

私はそう思って音楽をやっています。

 

現実を、ノンフィクションを、これからは、記して生きます。

現実を、ノンフィクションを、これからは、売っていきます。

 

手始めに、そんな毎日を、これからは記そうと思っています。

我々を、もっと知ってもらうために。

私の一日を、ありのまま、記そうと思います。

 

「ヒズミ回想」

 

本当に、日常と、付随した思考を書くだけになります。

面白がらせるために書いてはいないので、面白くないかもしれません。

ご容赦ください。

 

イイジ