ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

9月1日 セプテンバーくん

朝は10時に起床。

バイトがない。ただそれだけの事が、こんなにも朝を美しくするのかと、しみじみする。どうにも眠気はまだ取れないので、もう30分ほど眠り、30分ほどグダグダしたら、起きる。

水を飲み、バナナを喰らう。本日は、夕方よりバンド練習のため、夕方前くらいに家を出ればよい。

それまでは、さて、何をするか。作業は、沢山あるぞ。さて、何からするか。

そして何故か、ゲームを始める。作業は、沢山ある。それゆえにゲームをしているのである。何故って?作業が、嫌だからさ。わかるだろう?わかってくれ。

30分ほど遊んだ後、観念して作業を始める。「ヒズミ回奏」そのイラストを描く。ある程度描き終えたら。ふと閃いて、書いた紙をぐしゃりと握り潰す。絵に紙のクシャクシャが、合うと思った。結果、それなりにアウトだった。しかも不可逆、これはいかに。

仕方ない、描き直す時間もないので、少し書き足したのち、写真で撮ってパソコンへ。色調補正でなんとかならないかと思っていたが、ならず。諦めずいじっていたら、突如別方向に化け初めて、ビビる。しかし、これは良い。細かく整えたのち、採用とする。

 

編集、アップロードまで済ませて、昼食にする。袋麺を、食べる。

食べたら、台本作業。演劇の台本を、今回物販に出そうと思っているので、そのための作業を行う。いくつかの行を整え、誤字なんかを修正して、画像データに起こす。あとは、これを印刷して、綴じれば、出来上がりである。本当はきちんと製本したかったが、そんな暇はマジでない。見てくれは良くないが、これでいく。

 

終えたら、次は演劇の小道具をまとめる。我が事務所にある、私の過去の色々、色褪せた色々を掻き集めて、一箇所に置く。舞台小道具、大事である。「演劇は初めてだから」と手を抜きそうな所ではあるが、逆に初めてだから、ここは力を入れねばならない、と思う。

無論、お金もかけられないので、できる限り、ではあるが。ダンボールを、引っ掻きます。

 

して、時間になった。着替えて、荷物を作り、出かける。空模様が微妙である、迷ったが、傘を持っていく。

駅から街へ、街から高速バスに乗り、小倉へ向かう。

高速バス、混んでいるのに、乗車後すかさず荷物で席を占拠する奴が居る。私はそういう輩が本当に嫌いである。今回もいたので、無理矢理に隣に座ってやる。この男、座った私を横目で見ながら、舌を撃っていた。ザマを、見るがいい。

しかしこういう輩は本当にこういう輩だ。イヤホンは音漏れ、アラームはならす。本当、貴様の親が可哀想だ。そういうことをする奴ですと、親に私が言ってやろうか。と、ここまで思った所で、私が30歳フリーター自称ミュージシャンである事を思い出し、滅入る。

そのまま、携帯で演劇の告知を送らせてもらいながら、バスに揺られ、私は、酔う。

 

1時間半後、小倉に着く。

酔いと精神がヤバかったので、コンビニで水、コーヒーと菓子パンも買う。最近運動できてないのでカロリイが気になるが、この状況下で食べないのは命に関わる。断腸をする。

 

途中で、ノンフィクション号と名付けられてしまった不幸なエスティマが駐車場に見えたので、向かう。タイミングよく、仲間達と合流する。そのまま荷物を持って、スタジオスマイルへと向かう。

 

スタジオに入る。先のコーヒーと菓子パンを食べたのち、練習を始める。本日は、新曲の、製作である。

 

もうほとんどできている。歌詞さえできればどの曲もライブで使えるだろうが、本日はさらに、詰める。ちょっとしたベースのフレーズ、1拍のシンコペーションなど、細かい部分を、詰めに詰める。アレンジ力は本当に大事、神は細部に宿る。

私が思うに、作曲は加点法、アレンジは減点法である。ざっくり言えば、「曲が演奏できるようになるまで」が作曲で、そこからはアレンジである。

例えば、それなりに高い洋食屋に行くとしよう。料理は素晴らしい、内装も輝いている、ただ手に取ったスプーンに、剥がし忘れの値札「¥280-」というシールがついていたら、どう思いますか?という話。料理や内装に変化はないのに、それなりに気持ちは落ちません?評価も少し、下がりません?結局高いのか安いのかよくわからない値段に「あれ?スプーンの相場ってどのくらいだっけ?」ってなりません?

アレンジとはそんなもんで、あらゆるツッコミどころというか、ミス、不自然、不必要、そういったものをなくしていく、というモノである。

 

休憩を挟みながら、5曲分のスプーンの値札を剥がす。シール痕まで、綺麗に取り去る。4時間ほど合わせて、ギリギリで終了。

とても、疲れた。片付けをして、スタジオを出る。

 

会計を済ませたら、皆で飯を食いにいく。ソウイチロウ君ご希望のうどん屋が定休日だった悲劇を経て、近くの坦々麺のお店に入る。

坦々麺、期待はそんなにしていなかったが、存外に美味であった。胡麻胡麻の香りが、素晴らしい。濃厚なスープを、麺と辛味と一緒に飲む。

ご馳走様でした。店を出る。とても美味しい店であったが、内装、注意書きがテプラであったり、広告がチープであったりで、全体的にまとまりのない印象を受けた。アレンジ力が、足りませんなぁ。

 

車に乗り込み、サポートBa.めぐちゃんを駅まで送り。我々は帰宅。途中、ドラッグストアに寄って。明日の朝食、そして今後1週間ほどの滞在の食料も、買っておく。

 

ソウイチロウ君宅に、着。外は豪雨、そして雷がとんでもない事になっている。雷好きの私は、しばしテンションが上がる。ソウイチロウ君は呆れている。

部屋に入る。寝床に転がり、適当に時間を無為にしたら、ブログを書き始めて、今。

明日も朝から演劇の練習である。早めに、眠ることに、する。