ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

野良猫叙情

2020/4/14

 

 

 

 

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私の膝の上で、野良猫が眠っていました。

こやつは、人を見つけるなり、悲しい声で鳴く。触るのも撫でるのも、何も抵抗はなく、率先して膝に登り、すやすやと眠るのだ。

時折起きて、目を細めながら我が眼を見つめ、そしてまた寝るのだ。

一体何を思っているのか。

なぁ君よ、今結構、人類は大変なんだぜ。と言おうと思ったが、多分こやつの方が大変なので、やめておいた。

 

私は別に、連れて帰って買う訳ではないし、定期的にご飯を配膳することもしない、どちらもできない訳ではなく、しない事を選んで、しないのだ。

勝手な人間だとは思うが、この時間だけでも、私はこいつを撫でてやりたい。撫でてやると、 とても気持ちよさそうに、また目を細める。母性本能が同情か、膝の上が暖かい。

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勝手ながらもうひとつ、人類にもこいつにも、安らかな未来が待っていますように。