ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

なくなること

2020/4/16

 

 

 

 

 

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先日、バイトを解雇されたので、記念してネットショップで「クビT」売ってます。

期間限定、良ければ、買ってください。

https://nonfictionon.thebase.in/

ツイッターでも書きましたが、まぁ別に、もともと5/6までは入れなかったし、それ以降も入れる保証はないし、魂を刻める職場でもなかったので、何てことはなく、むしろ結構前からいつ辞めようかと思っていたくらいなので、いっそ清々しい気持ちではありました。朝が早かったんだよなぁ、それもキツかったし。

 

で、今日は銭湯に行っておりました。湯を浴びながら色々と考え事をしていました。曲の事、演劇の事、企画の事、面白い事、これからの事、色々です。考えてるうちに、とにかく今のうちに、生活の基盤を作り直そうと思いました。夜更かしをやめて、運動もして、日々健康な暮らしを。歳は嫌でも取るのだから、体力が落ちるのを補填せねばならぬ。仕事の能率も上げねばならぬ。

そして、朝早起きの習慣をつければ、バイトに行くのも楽だろうと、もう少し朝の通勤を楽にせねばと、考えたところで気がつきました。

あぁ、俺、バイトもうないやん。

毎朝早起きして、自転車を取り出し、片道約30分、目覚めかけの街を駆る。夏の朝の透き通る、草木の匂いが心地よかった。冬は肺が凍りそうなほど寒かった。何回もの試行錯誤で、より速いルートを導き出した。途中のパン屋の看板、やけに長く引っかかってはいけない信号、あの道、あの路地、あの空気。

あの道のりは、もう行かなくても良いのだ。

初めて、少しだけ、寂しくなりました。3年間、もうすぐ4年になるところでした。同僚とみんなで何度も店の悪口を言っていたけど、みんなこの店を嫌いではないことは、言わなくてもわかっていた。むろん、私も。

もう私は、あの店の一員ではないのだ。胸の中の概念がひとつ、音も立てずに消えました。

少しだけ、寂しく、なりました。

 

湯を出て、着替えて、夜の道を自転車を漕いで帰りました。川沿いの桜はもう、ほとんど散ってしまっていました。