ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

理想狂

 

 

 

 

2020/7/25

 

理想狂

 

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とても綺麗な空であった。叙情が捗る。

すっかり蝉も常態化し、熱線が厳しい日も増えてきました。気づいたら俺はなんとなく夏だった。

毎日毎日何もできてないような感覚で過ごすも、少し記憶を辿れば何もしてしてない事はない。そんな日々です。それでも焦燥に見舞われるのは、私の理想が高いのでしょうな。

いつも前向き、ほとんどサボらず、鋭敏な集中力で、メリハリをつけ、やるべき事はすべてやり、しっかりと遊ぶ。

そんな自分を理想としては、現実との温度差に風邪を引いております。だからといって正すこともせず、鼻水のようにと言い訳を垂れ流しながら横たわる。わたしはもう、ずっとこれ。

足りないのは信念か、努力か、危機感か。どうせわかっても、埋める気なんか起きはしませんが。

いい加減こんな理想とは決別したいのですが、受け入れ先の現実も大した事ないので、冷蔵庫の中の腐食した食材のように、見ないフリを続けております。

実に、難儀、である。

しかしね、無駄をすべて排するのも、違うのですよ。例えば、散歩のたびによくわからん回り道をしたり、ふと目についた本をずっと読んでいたり、鍋で卵を茹でながらボーッとする時間。削る事で有意義な時を増やせるだろう、そんな時間。

そういう時間は無駄ではあるのですが、意味がなくはないのです。有意義でなくとも、無意義ではない。ノイズがゼロでは不都合な音楽もこの世にはあるのです。まぁ大事にしすぎると滅するのですが。

つまるところ、私が理想を達するには行動と無駄の時間を確保して、すべてをこなさなければならぬという話。さらに難儀である。

果たしてこの焦燥感とは、どこまでの付き合いになるのか。流石にもう、嫌いという訳ではないですが。