ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

本気の話

2023/9/5

今日も作業です。昨日の練習で不安を覚えたので、歌とギターの練習もしました。最近は怠けていたので運動もしました、あとはサボるか作業をしていました。あと1週間くらいはそんな感じです。充実はしていますが、そんなに面白くはないです。とはいえ「面白いが充実はない」よりはマシかもしれません。

大きな仕事を抱えるということは、内容や作業量だけでなく、その仕事を抱える責任やプレッシャーと戦うことでもあります。実際にやるのはただの作業なのですが、責任やプレッシャーは日常のすべてに侵食します。朝起きる時も、飯を食らう時も、眠る時も、自身の肌に触れた空気の粘度は増し、ぬめりと重みに捕らわれたまますべては進行していきます。いくら石鹸で洗っても、仕事を終えない限りこのぬめりは落ちやしません。

しかし厄介なことに、そのぬめりこそが仕事、作業に精度をもたらしたりもするのです。いつもなら手を止める、作業のその先に手を伸ばす事もあります。何もない時ではそこまでできません。人間ってのは「本気になろう」と思うだけで本気になれるほど簡単な生き物ではないのです。仕事でも、遊びでも、ライブだってそうです。追い詰められて、何かを懸けて、失うものを覚悟して、やっと奥から光が漏れ出してくるのが「本気」なのです。難儀なものです。

私は今本気になれているのでしょうか。これまた厄介なことに、今自分が本気かどうかってのはあまりリアルタイムで判断できません。せいぜい終わった後に「そういえば本気だったな」と思うことがある程度です。本気の時はそんな事はまったく考えないので、本気に集中できているのが真の本気、という事なのかもしれません。ややこしくなってきました。

ウダウダと御託を並べたところで、やる事は変わりません。まだ全身はぬめぬめしますが、本気になれればそんな事は気になりません。なれるかはわかりませんが、また作業をやります。