ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

煙のあとに

 

 

 

 

 

2022/11/6

煙のあとに

昨夜の尾道から一夜明け、またソウイチロウくん宅での起床。毎度不思議なんですが、連日のライブの時って、初日より2日目の朝の方が寝起きが良いのですよな。やはり運動したことで睡眠の質が良くなっているのでしょうか。これが3日目とかなるともう疲労しかないのですが。

今回は尾道、福岡との連日のライブですが、尾道からの帰り道中にメンバーそれぞれの宅があるので、昨日は皆を送り届けて、自宅でぐっすり眠ってからの、本日また集結になります。寝起きに鞭打ち車を出して、小倉駅で集合。昨日とは逆方向の高速へと向かいます。

尾道までの4時間半ほどを考えたら、福岡までの1時間半というは一瞬に近く、九州道でゲラゲラ笑ってたら到着しました。本日は福岡天神、パブリックスペース四次元でのライブです。

 

四次元でのライブ、何度目なんでしょうか。最近はよく遊びにも来ているので、なんかもう私にとっては部室に近い感覚です。こう思える場所があるってのは、ありがたい事ですな。感謝、感謝です。

リハーサルを終えて、ウエストでうどんを啜る。この流れも何回目なのかわかりません。4人でうどんを啜りながら、何故か会話は私のルーツみたいな所に差し掛かる。何故だ。何故かはわかりませんが結果少し気恥ずかしく、少しだけ、心が滾りました。

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そしてまた、ライブ。出番前に通路で流れの確認。連日の2日目のライブというのは何となく気持ちが緩む時がありますが、今日は漂う空気が締まっており、良い緊張感がありました。「今日はみんな油断してないね」と私が言ったら「いつもしてるのイイジさんだけですよ」と言われ、笑いながら膝から崩れ落ちました。すみません。頑張ります。

そして、本番。お客さんも知らない人が多く、なんとなく硬い空気で始まったライブでしたが、最終的には燃え上がるようなライブができました。いや本当に、良いライブができました。後半は歌いながら「なにかとんでもないことになっている」という思いが、我ながらありました。

噛み合いましたね。色んなモノが、噛み合いました。噛み合って良いライブができました。こういうライブがしたいっていうのも、私がバンドを続けている理由のひとつなんですよ。それが今日は果たせて、私はとても嬉しい。

ライブ後、ドヤ顔で余韻に浸りながら、それでもこういうライブを毎回せねばならんのだと、強く思っていました。毎度こういうライブをしながら、稀にそれすら越える奇跡を起こす。そうやってまた、怒涛のように良くしていかねばならんのです。この感覚を忘れず、まだまだ精進せねばならんと思いながら、冷たいジンジャーエールを胃に流し込んでおりました。

打ち上げにて、また色んな人と話していました。今日も若い人が多く、そろそろ「ジェネレーションギャップ」という名の溝が明確に感じ取られ、背筋に寒いモノがありました。きちんと認識して、相手に合わせていかねばならんです。いやだいやだ、老害はいやだ。

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少ししたら、また帰投。私は途中で降ろしてもらい、一足先にネグラへと戻る。とりあえず毛布に倒れ込みながら、この2日間を内省していました。初めてのハコ、ジェイくんのデビュー戦、尾道の猫、色んな人との出会い、良いライブ、ジェネレーションギャップ。流石に疲れて身体は重く、そのまま眠りにつきたかったですが、煙草臭い自分の身体に気がつき、シャワーを浴びねばならんことに絶望をしながら、しばらく寝床で悶えていました。