ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

迎撃戦の下準備

 

 

 

2020/12/28

 

迎撃戦の下準備

 

朝、ソウイチロウ君宅で目覚める。家主であるソウイチロウ君、共に宿泊していたよたれ氏はすでに起きている。私もゆっくりと起き上がり、携帯をいじる。起床ライブ後福岡に帰れない時の、いつもの流れである。

昼前の午前、外はとても良い天気で、窓に青色が広がっていた。全員、昨日のライブの疲労を漏らしながら馬鹿な会話をしていた。穏やかな時間だった。ツアー中みたいな雰囲気、これから今日もライブしに出かける日の空気感を思い出して懐かしくなった。佐賀か宇部のライブならもうちょっと寝れるな、なんて思っていた。

その後ソウイチロウ君宅を出て、よたれ氏とバスで福岡に戻り、福岡で別れる。別れの言葉は「良いお年を」。年末恒例の儀式である。少しずつ年明けの準備が整っていくようで、私は結構好きである。

年内の予定はほぼ終わった。もちろんやる事は山積みだが、なんとなく手につかない。事務所に戻った後も、ゴロゴロとする。無論、昨夜のライブで繰り出したスパークは尋常なものではなかったため、その疲れも勿論ある。そういう言い訳も重ねておく。

 

ひとつひとつ納めていって、新年を迎える。

この「迎える」っていう表現はとても好き。年に「行く」のではなく、年が「来る」のである。我々は歩けど歩けど、この時間の中の何処にも行けぬ。できるのはただ待つ事である。そうすれば、何もしなくても向こうからやってくる。

ゆっくりと準備をして、すべてを整えて、さぁ、新年を迎え撃つ。これはいわば迎撃戦である。開戦は近いが焦る必要はない。今はゆっくりと、すべてを整えておくが良いです。