ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

黙祷

2023/4/7

ここから一年ほどかけて、ゆっくりと桜を忘れていく、そんな時期になりました。

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訃報がひとつ、ありました。私も知っているバンドの方です。遥か昔、2〜3度対バンをさせて頂いただけで、そこからの繋がりは全くないので、恐らく私は覚えられてもいなかったでしょう。それでも間違いなく、縁の繋がりがあった人です。

人なんていつ死ぬかわからんからね、なんて我々は日常のように言っていますが、言いながら、まさか自分は死なないだろう、自分の世界の周辺の人間は死なないだろうと、本当は思っています。今のままが永遠に続けばいいな、なんて甘ったれた願望が、いつまでも続けばいいなと、いつまでも思っているのです。良いとか悪いとかじゃなくて、きっと我々はそういう生き物なんだと思いますし、世の中が平和な証拠だとも言えます。

訃報を聞いて、驚きましたが、泣きはしませんでした。とても残念に思います、無念には思いますが、そこまで深く悲しんではいないです。そこまで関係性のなかった私の、正直な気持ちはそれです。それでも、確かに同じ日の、同じステージを共にした人間として、深く深く、ご冥福をお祈りしています。

ゆっくりと、ゆっくりと、忘れてしまうとは思います。それでも覚えてる限りは覚えておきます。そして思い出す時は、しっかりと思い出します。