ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

タノシミ

2024/4/18

苦しみの少ない人生と、多い代わりに楽しみも多い人生ならば、私は迷わず後者を選びますね。楽しい事は、いくつあっても良いのです。なんならもう、私は楽しむために生きていると言っても過言ではありませんよ。

楽しい事ってのは大抵、あんまり楽ではないのでね。やるべき事はあります。面倒くさい事もあります。しかしそれでも、それらを乗り越えていかないと大きな楽しみには辿り着けないので、やらねばならんです。苦しみがないまま得られる楽しみなんてのは、せいぜいスナック菓子レベルが良いとこです。

まぁ結局これ、私の美学なんで、押し付ける気は毛頭ありません。たまに行き過ぎて引かれてる気もしますが、それでも私は楽しみたいのです。人に迷惑かけたりしたくはないですが、できる限りで、私は、私が楽しみたいだけなんです。

 

 

 

 

 

 

フラフラライフ

2024/4/17

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昼、ラーメンを喰らったら、そのまま自転車でふらふらと、何をするでもなく周遊していました。

少し風が冷たいだけの、穏やかな陽気。ゆるゆると川辺でペダルを漕ぐと、蒸された草や土の匂いが立ち込めます。薄着で走る女性、散歩する老夫婦、2人で釣り竿垂らして談笑している人たち、どこを見てものんびりとしていて、心が安らぎます。生活も心も、放っておくとすぐに荒みますからね。適宜、整地をしていかねばならんです。

日々、時間が足りない、時間が足りないとぼやく我々ですが、「何もしない時間」なんてのは本当に枯渇してきています。人であるための生理的な時間と、人生を保つための諸々の仕事と、人間性を保つための人やエンタメとの邂逅、あとはそれらを繋ぐテープみたいな時間で、我々の日常は紡がれていきます。そしてそれらの大体が足りないもんですから、「何もしない」なんて時間は後回しどころか、候補にすら上がらない人もいるでしょう。私もよく失念します。

ただ、たまに「何もしない」ことをやってみれば、意外にも充実して、心が満たされるのがわかります。あらゆるものをさて置いて、時間制限もなくふらふらと歩いてみれば、もうそれだけで人生も人間性もなんとかなる気がします。生き急ぐことも必要ですが、死に急ぐのは考えモノです。出先で見かける猫のように、フラフラと生きていきたいもんです。

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非日常費

2024/4/16

私の汗をふんだんに吸った衣類たちの洗濯をして、シンクを埋めた陶器たちを洗浄して、サボっていた運動をやって、記憶合金がゆっくりと元に戻るように、生活を戻していました。主催を絡めた非日常はこれにてお終い、また、日常へと還ることになります。

日常と、非日常の切り替えはとても大事です。近年は特に気をつけています。日常でやっている義務や習慣、節約や節制なんかを、非日常の中では解き放つ事にしています。締め切りやライブなんかが近づくと、どうしても、それどころじゃない場面が増えてきます。本番前に精神が参っては本末転倒、ゆえにすべてを解放するのです。

非日常の中では、日課の運動もしなくて良いです。練習も本番に向けたモノに。外食だって平気で使いますし、夜中に揚げ物だって食べてしまいます。もう我慢なんかしない、何をしてもいいから、とにかく本番のために動くべし。そういう規則にしています。

代わりに、本番が終わり、事後処理まで終わらせたら、また日常の始まりです。規律と節制、美徳と健康、精進と用心を、また思わなくてはなりません。この切り替えが大事です。大抵、キツめの日課なんかはこういうタイミングで剥がれたりするのです。今日よりまた日常、もちろん業務はありますが、締め切りの脅威はまだ先です。徐々に作業は進めつつ、より良く生きるために、また日々を生きていきます。

 

 

 

 

 

 

 

ひと段落

2024/4/15

昨夜の企画を終え、起きたら身体がバキバキ、精神はグシャグシャでした。しかし少しだけ仕事があったので、カロリーメイトだけを齧って気合で終わらせ、後はもう、軟体動物のように蕩けて眠っていました。

目を覚ましたら夕方、数十分グダグダしたら、昨日のブログを書き始めました。自主企画をやる時はいつも不安ですが、いつも終わった後は、やってよかったと心から思えます。安心感のままに文章を綴っていたら2,000字を越えていました。長いですが、気が向いたら読んで下さいな。

ブログを書いたら飯を喰らい、昨日撮って頂いた写真を整理して投稿、ホームページなんかの更新を終えたら、やっとひと段落です。肩の荷がすっと降りた気分ですぜ。いやぁ私、お疲れ様ですぜ。とても疲れました。

とりあえず、十五周年、最初の企画は終わりました。大した勢いは出せないでしょうので「駆け抜けます」なんて言えませんが、それでも前進は止める事なく、歩を進めて行こうと思います。十五年の責務を、しっかりと果たしていきますよ。皆さんのためにも、これからと、これまでの私のためにもね。宜しくお願いいたします。

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まだまだ、やる事はいくらでもありますが、少しだけ休みます。人は休まねばならんのです。休みますし、遊びます。宜しくお願いします。

 

 

 

 

 

 

第二回ヒズミウキクサ

2024/4/14

穏やかな陽気を、少しだけ通り越したような暑さの日、小倉FUSEにて、自主企画「ヒズミウキクサ」でした。

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正直、この日のためにTシャツやらワンマンのチケットやら色々と準備をしていて、だいぶ精魂を前払いしていました。かつ長尺のライブであり、下手なライブなんかできません。会場入りしてからもうずっと、ずっとソワソワしていました。企画の日ってのは大体そんな感じです。ドッシリと構えたいのは山々なんですがね、中々難しいもんです。

そんなこんなで、終わって家に帰った後くらいから、ゆっくりと良い日だった実感が湧いてきました。皆さんにも楽しんで頂けたようで、感無量であります。ありがとうございましたぜ。

 

ライブはO.Aのmimeiからスタートしました。mimeiの放つオルタナ感は、一周回って懐かしさすら覚えます。それこそ十五年前ほどの、残響レコードが世の覇権を握っていた時、あの時代のテンションを感じてしまいます。今の時代では逆に貴重です。私が大学生の頃にmimeiを見ていたらヤバかったでしょうな、ニタニタ笑いながら話しかけに行ったと思います。実にキモく。

このまま、曲も演奏も、大切に育てて行って欲しいと切に願います。長く続けてほしいですね、というか、続けて下さい。むしろ続けなさい。続けろ、後輩よ。頼むぞ。

 

そしてミズニ ウキクサでした。もう何年の付き合いになるでしょうか。Ba.Voのめぐちゃん、というか松本姉弟なんか出会った時は未成年でしたからね。いやぁ大きくなったものです。ついおじさんのような目線で見てしまいます。そういえば、会場にはサポートベースのお嬢も観に来てくれていて、彼女も多分同時期くらいに出会ったのでしたね。みんな大きくなったものです。おじさんは嬉しい。

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そんなミズニは形態が変わりながらも、変わるたびに完成度を高めながら今に至っています。演奏も歌も上手く、歌謡のようなロックのような曲たちは唯一無二だと思うので、ここからまたどうなるかが楽しみであります。もちろん売れて欲しいですが、それよりも自由にやって欲しいですね。うまいこと、やって欲しいです。

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(ライブ前後の写真はユタさん(@_yuta_photo)です。ありがとうございます)

そして、我々でした。ずっとソワソワしていた一日も、ここまで来たら腹を括るしかありません。ただ流れのままに、いつも通りを、いつも以上に発揮するだけです。SEが鳴って、気合を入れて、ステージへと上がりました。

今日のセットリストは、十五周年がテーマで、最近の曲も混ぜつつ、過去の曲を中心に揃えました。懐かしく、結局アルバムには入らなかった「殺風景に風が吹く」なんか、知ってる人がどれくらいいたのでしょうか。わかりませんが、良い曲なのは間違いないので、久しぶりに披露できてよかったですね。

そして中盤に、ミズニ ウキクサの「カシス・ビート・ロマンス」という曲をカバーして演奏しました。この辺はもうお遊びですが、一番手のかかるタイプの遊びです。ファンの方々や本人達が居る前で、中途半端なモノを披露する訳にはいきません。今日のための練習時間、三分の一くらいがこの曲だったかもしれません。しかしありがたい事に好評だったようで、やった甲斐があるものです。

新曲もやりました「スタンド・グッド・バイ・ミー」という曲です。みんな大好き「スタンドバイミー」と「グッドバイ」を合わせたら、もっと好きになってくれるんじゃないかという安易な発想で生まれました。しかし中々真剣な想いの詰まった曲です。爽やかな寂寞を感じてくれれば嬉しいです。可愛がってやって下さい。

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ラスト3曲、「ぼくらのディストーション」でスパートをかけている最中、お客さんの皆さんが楽しそうにしてくれているのが見えて、とても嬉しくなりました。「自分のため」とか「バンドのため」とか色々言ってても、本当の本当に最終段は、そのためにやっているのだと、何度でも再確認させてもらえます。皆さんが楽しいのが、我々も楽しいのです。いつも、本当にありがとうございます。

そして、アンコールでは十年ぶりに「ノンフィクションガール」という曲をやりました。これこそ、最近の人は知らないと思いますが、かつてのノンフィクションの中心にあった曲です。次々生まれる新曲たちの中に埋もれてしまっていましたが、記憶の層を削り取って発掘しました。拙い昔の音源を聞きながら、皆で練習をしていました。

やらなくなった理由は、単純に新曲が増えたからなんですが、ひょっとしたら少し気恥ずかしかったのかもしれません。学生時代なんかの、私の憧れ、みたいなモノが媒体になっているので、まだ学生に近かった当時は、曲を書いといて抵抗があったのかもしれません。腹の底から色恋を歌えるシンガーさんたちは凄いですよな。純粋に尊敬します。

「ノンフィクション」というテーマで描かれている曲を、十五周年で出さない訳にはいきません。これから、ちょいちょいやるかもしれません。宜しくお願いします。

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そしてノンフィクション、十五周年企画、第一弾が終わりました。何弾まであるのか私にもよく分かってませんが、我々を好きでいてくれる方々のため、しっかりと楽しませてみせます。

最終段であります、ワンマンライブのチケットも販売を開始しました。12/14(土)の小倉FUSE、十五年の集大成をお見せいたします。どうぞ宜しくお願いしますぜ。

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明日は主催

2024/4/13

明日は主催です。

昨日までで、それなりにやる事は終わっており、かつ夜の練習以外は約束のない日でしたが、作業も遊びも中途半端にできず、ただソワソワとしていました。長年バンドをやってますが、大事なライブの前の日は大体こんな感じになってしまいす。いっそ予定を入れた方が良いのですが、体調を崩すのも怖いので、結果何もしない日が生まれてきます。

明日は主催です。

夜には練習でした。前日にやる練習というのは明日を考え、あまり根を詰めた練習はしないのですが、何せ明日はツーマンライブで曲数も多いので、結局はそれなりの時間弾いていました。新しい曲も、久しぶりの曲も合わせて、今現在、2024年4月の我々の手中に収めていきます。

明日は主催です。今日は小倉の後輩(後輩と言えるほど接してはいませんが)が300人を入れるライブをしたそうです。すげぇです、規模が違います。それについて、何も思っていないわけはありません。しかし何を思ってもどうしようもないので、我々はただやるしかないのです。

もうわからんですけどね、我々がどうなるか、我々がどうするか、もうわからんです。でも辞めはしないので、ならやるしかないのです。わからんからこそ、やるしかないのです。

明日は主催です。頑張ります。宜しくお願いします。

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横になりながら

2024/4/12

昨深夜、というよりはむしろ昨早朝にレコーディングを終え、今朝は仕事でした。燃え残ったすべてに火をつけて終わらせて、帰った後は灰のように眠っていました。最近多いこの流れは、確実に私の寿命を縮めています。まぁ仕方のない流れなので、やるしかないのですが。

起きたらとりあえず呻き声を上げて、あとはTシャツを製作していました。明後日の企画から新しいヤツを販売するため、雪崩のようにインクを落としてやりました。Tシャツを刷る作業は、枚数的にそこまで長時間ではないですが、かなりの集中力を要し、とても疲れます。何せ、ミスをするたびにTシャツ1枚がダメになる恐ろしい世界です。気が狂うほど慎重にやっており、とても疲れます。私、頑張って、います。

何とかミスなく刷り終わり、再び寝床に倒れ込んでいました。ハンガーで釣ってある、軍隊みたいに並ぶシャツから、インクの匂いがたちこめます。こいつらが気に入って貰えるといいな、と、手を伸ばして表面をすっと撫でていました。

主催まであと2日になりました。何度やっても、主催というのは特別な日です。良い日になりますように。私にとってもそうですが、何よりも来てくれる皆さんにとって良い日になりますように、そう願ってやみません。やる事はもう少しありますが、使った集中力は回復せず、もう少しだけ寝床を埋めていました。