ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

2月20日null沈む

朝は7時に、繁華街のネットカフェにて目覚める。

昨日は2時半ほどに眠り始め、8時にはタイムカードを切らねばならないのは、悪夢と言っていい。目は覚めたはずなのに。


ブース内なので、イヤホンアラームのスヌーズ機能と戦いながら、無言の嗚咽を垂れ流し、起きる。

 


職場へ、着替えて、タイムカードを押す。

店内はなかなかに忙しそうである。

いざ悪夢の中へ。


しかし、初めこそ繁忙したが、折り返す頃には閑散としていた。これは、嬉しい。

我々非正規雇用の民は、売り上げが何であっても給料も立場もほとんど変わらないので、暇であれば暇であるほど、嬉しい。

(正確には、暇すぎるが続くと人員は減らされるので、適度な暇が望ましい)

猟奇的な来訪者もなく、同僚と紳士のように談笑しながら、なごやかに仕事を終える。

こんなバイトがずっと続けばいいのに。

 

 

着替えて、帰宅する。

帰り際、クレジットの料金を、いつもはコンビニだが戯れに郵便局で払おうとしたら、えらいこと時間を取られる。いつもこんななのか?戯れなけりゃよかった。

 


さて、家、事務所に帰ってからは、作業である。

本日解禁される情報、その告知画像が、まだできていないときたもんだ。形はあるが、推敲ができていない。仕上げなければならぬ。

 


で、パソコンをいじり、画像ふたつほど、製作に入る。動画を見るなどして、ちょいちょいサボりながら、やる。

昔からの我流人間のせいか、ソフトの機能、仕様がよくわからず、凄まじいまでに遅延する。

結構な時間がかかる割に、次回に繋がる気もあまりしない。

こんなはずではなかった。やはし我流は、よくない。

 


まぁ、何はともあれ告知解禁の準備は整った。

あとは21時を待つのみ。

実家へ、夕食を頂く。

 

 

情報解禁というのは、自分や仲間うちだけで整えていたものを、社会公認のものにする、考えてみれば恐ろしい行為である。


自分を、思考を、社会に向けてカードを切る。勝負の行為でもある。そのカードに相手が、どんな反応をするのか。解禁がある日は、いつもそわそわする。

 


実家を出て、歩いて帰る。

その道中で、情報を解禁する。

寒い夜道で、温めておいた、カードを切る。

宜しくお願い致します。


巡り巡って、上手いこと、私を温めてくれ。

 

 

事務所に戻る。

解禁の続きであったり、色々、反応を見たりする。正味、もう少し多くの人に反応して欲しかったが、それが今の我々の実力である。


ここからだ、とか、やり直す、とは言わない。

ただやるだけである。

 


さて、やることは多々あるが、どうにも今、精神が濁っている。明日からの、また数日の外泊の憂いに睡眠不足も手伝って、脳味噌があまり良くない流れをしている。


こういう日は、遊ぶ気すら起きない。

不思議なもんで、遊びたいのに、遊ぶ気が起きない、腹は空いたが食欲がないような状態。

業務をしてもいいし、正味しないとやばいものもあるが、諦めるのが得策かもしれぬ。

身体壊すのは良くない。

精神を壊すのはもっと良くない。


結局、バンドが良くなる、バンドが売れる事が大事なのではあるし、少なからずいる、応援してくれる方々への奉公になるのであるが、その過程で私が死んでは意味がない。

しかし、私がこのまま売れないでいるのも、それは駄目だ。駄目なんだ。


休むのは簡単だが、時間の進みは変わらない。

明らかに無理をしているのはわかるが、理想を叶えるにはそれでも足りないのもわかる。

 


難しいな、駄目だ。

先にあるのは夢か、悪夢か。

いや、たぶん現実である。

 

もう寝よう。