朝は7時に、繁華街のネットカフェにて目覚める。
昨日は2時半ほどに眠り始め、8時にはタイムカードを切らねばならないのは、悪夢と言っていい。目は覚めたはずなのに。
ブース内なので、イヤホンアラームのスヌーズ機能と戦いながら、無言の嗚咽を垂れ流し、起きる。
職場へ、着替えて、タイムカードを押す。
店内はなかなかに忙しそうである。
いざ悪夢の中へ。
しかし、初めこそ繁忙したが、折り返す頃には閑散としていた。これは、嬉しい。
我々非正規雇用の民は、売り上げが何であっても給料も立場もほとんど変わらないので、暇であれば暇であるほど、嬉しい。
(正確には、暇すぎるが続くと人員は減らされるので、適度な暇が望ましい)
猟奇的な来訪者もなく、同僚と紳士のように談笑しながら、なごやかに仕事を終える。
こんなバイトがずっと続けばいいのに。
着替えて、帰宅する。
帰り際、クレジットの料金を、いつもはコンビニだが戯れに郵便局で払おうとしたら、えらいこと時間を取られる。いつもこんななのか?戯れなけりゃよかった。
さて、家、事務所に帰ってからは、作業である。
本日解禁される情報、その告知画像が、まだできていないときたもんだ。形はあるが、推敲ができていない。仕上げなければならぬ。
で、パソコンをいじり、画像ふたつほど、製作に入る。動画を見るなどして、ちょいちょいサボりながら、やる。
昔からの我流人間のせいか、ソフトの機能、仕様がよくわからず、凄まじいまでに遅延する。
結構な時間がかかる割に、次回に繋がる気もあまりしない。
こんなはずではなかった。やはし我流は、よくない。
まぁ、何はともあれ告知解禁の準備は整った。
あとは21時を待つのみ。
実家へ、夕食を頂く。
情報解禁というのは、自分や仲間うちだけで整えていたものを、社会公認のものにする、考えてみれば恐ろしい行為である。
自分を、思考を、社会に向けてカードを切る。勝負の行為でもある。そのカードに相手が、どんな反応をするのか。解禁がある日は、いつもそわそわする。
実家を出て、歩いて帰る。
その道中で、情報を解禁する。
寒い夜道で、温めておいた、カードを切る。
宜しくお願い致します。
巡り巡って、上手いこと、私を温めてくれ。
事務所に戻る。
解禁の続きであったり、色々、反応を見たりする。正味、もう少し多くの人に反応して欲しかったが、それが今の我々の実力である。
ここからだ、とか、やり直す、とは言わない。
ただやるだけである。
さて、やることは多々あるが、どうにも今、精神が濁っている。明日からの、また数日の外泊の憂いに睡眠不足も手伝って、脳味噌があまり良くない流れをしている。
こういう日は、遊ぶ気すら起きない。
不思議なもんで、遊びたいのに、遊ぶ気が起きない、腹は空いたが食欲がないような状態。
業務をしてもいいし、正味しないとやばいものもあるが、諦めるのが得策かもしれぬ。
身体壊すのは良くない。
精神を壊すのはもっと良くない。
結局、バンドが良くなる、バンドが売れる事が大事なのではあるし、少なからずいる、応援してくれる方々への奉公になるのであるが、その過程で私が死んでは意味がない。
しかし、私がこのまま売れないでいるのも、それは駄目だ。駄目なんだ。
休むのは簡単だが、時間の進みは変わらない。
明らかに無理をしているのはわかるが、理想を叶えるにはそれでも足りないのもわかる。
難しいな、駄目だ。
先にあるのは夢か、悪夢か。
いや、たぶん現実である。
もう寝よう。