ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

8月11日 冷房と高熱のあいだ

朝は9:30に起床。

窓の外から流れる自然な風で、悪くなく、目覚める。夜、朝と暑苦しくない日は、クーラーではなく窓を開けて寝たほうが良さそうだ。体調はまだ少し悪いが、気分はそこまで悪くはない。起きて、バナナを喰らう。


さて、久々の日常である。自宅で目覚めて、一日何もないってのは、何日ぶりだろうか。

心は安らぐが、どうせ作業をするか、体調のために寝るかしか選択肢はなく、どうせ遊べやしない。不貞腐れながら、まぁそれでもバイトよりはマシだと言い聞かせる。


シャワーを浴びて、コーヒーを淹れる。

ウダウダと、観念できずに、時を過ごす。だって、仕事、したくなきもんなぁ、仕事、やだよぉ、仕事。


少しして、観念して、仕事を始める。動画の製作が遅れすぎている。正直ヤバイ。あと少しでできる、という事もなく、もうちょっとかかる現状。正直、ヤバイ。


少し長めの、スタジオのシーン、撮影のシーンなどの中ボスを避けながら、日常の雑魚動画を切り刻む。まず取り巻きを処理するのは鉄則。経験値を稼ぎながら、段取りを作る。

体調は、良くはない。鼻水を拭き取りながら、キーボードを叩く。


雑魚はあらかた片付けたので、昼食とする。パスタに、先日差し入れで頂いたパスタソースを絡め、食べる。冷蔵庫には納豆や卵もあるが、昨日の、バイト中冷蔵庫開け放しで10時間くらい経ってて膝から崩れ落ちた事件の後であり、その衛生が心配される。

迷ったが、せめて、風邪の治りかけの今は食うべきではないだろう。


せめての息抜き、アニメ「電脳コイル」見ながら、パスタをすする。作りが丁寧で、良い。面白い。小学生、いいなぁ。戻りたいもんだ。


食べ終えて、また一息ついたら、動画製作。中ボスに挑む。挑んでみればなんて事はないのだが、やはり触る前の「めんどくさい」感は、いつになっても、消えぬ。


どうすればいいのかね。例えば、バイト先の上がり作業なんて、何千回繰り返しても「めんどくさい」と思うし、公共料金の支払いだってそう。他にも、練習日程の取り決めとか、ライブ時の機材の搬入とか。

これらは大体、やってしまえばなんて事はないのだが、やる前はもう、無限に、めんどうくさい。やりたくない。嫌だなぁと思う。


まぁ、大体は金を払えばクリアできる問題なのだけれど、そんな金はない。大人しく、面倒を臭くしていく。

中ボスも攻略完了、あとは並べて、組み合わせるのみ。これもまた、めんどうくさいんだよなぁ。やるけど。


今回の動画は、ソウイチロウ君のインタビューと共にお送りする予定である。インタビュー部分は既に切り終えてあるので、繋がるように、繋げていく。

 

クーラーによって、部屋は秩序が保たれている。時折、水や排泄のために部屋を出ると、むわりと夏が、五感を撫でる。わずらわしさと同時に、季節の感覚を、全身で感じる。悪い感覚ではない。

クーラーは良いが、夏を飛ばしているようで、時々少し、寂しくなる。勿体無いような、気持ちにもなる。


するうちに、夕方。今日は四次元に、京都の友人のバンドthe seadaysが来る。友人が来るなら、行けるなら、行かねば。体調も仕事も微妙なラインではあるが、ギリ、行けそうである。行けるなら、行かねば。

実家に、遅くなる旨の連絡を入れて、シャワーを浴びて、家を出る。


電車に乗って、街へと着く。

帰りが遅くなりそうなので、空腹にハンバーガーをひとつだけ入れて、四次元へ、赴く。


四次元に着、知り合いに挨拶を交わしながら、ライブを観ていく。しかし、やはし体調は、そこまで良くはない模様。この状態に、爆音と冷房と煙草は、なかなか辛い。外に出て、休み休み、見る。

ライブを観ながら、自身のライブの準備は大丈夫かと不安になる。考えながら観てたら、また体調が少し転がる。どうにも今は、音楽を、キチンと楽しめる精神にないようだ。演者の皆さんに、申し訳がない。

数バンド観たら、挨拶して帰宅。どうせならフライヤー配りたかったが、体調は考えねばならぬ。


天神の、駐輪場まで歩き、数日前から泊めっぱなしの愛車を解放する。そろそろコレも回収をせねば、いろいろと不便なのだ。無理を押してライブを観に来たのは、この件もある。


自転車を漕いで、夜の街を泳ぐ。

しかし、やはり無理は押しているようだ。中々に、辛い。しかし今更自転車を置くわけにはいかぬ。なぁに、たかが30分と、息を吐きながらペダルを漕ぐ。


息を消沈させて、実家に着く。食事の前に、少しだけ横になる。風邪、だいぶ治ったが、まだ動けるほどではないらしい。くそう。はよ。

整えたら、食事を頂く。食べ過ぎたら、兄と談笑。二人でアマゾンプライムを品定めする。少ししたら、事務所へと戻る。


疲れと食べ過ぎで混迷した息を吐きながら、またペダルを漕ぐ。夜の空、中途半端に膨らんだ月が、よく光っていた。いい、かんじ。


事務所に着く。中は熱帯であった。とりあえず、クーラーを入れて、ブログを書き始めて、今。

終わったらシャワーを浴びて、流石に、寝るか。もう作業は、できまい。


あぁ、色々、遅れている。ヤバイ、ヤバイよ。何がヤバイって、脳じゃなく感覚で「ヤバイ」って思ってしまっているのが、良くない。精神が弱っている証拠である。

いや、まぁ、実際にも、ヤバイのだけれどね。