ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

10月18日 懐かしー懐かしー言い合う会

朝は12時、ソウイチロウ君宅にて起床。

昨夜の深夜練習から、戻ってきて眠って、今である。起きたものの、まだ眠い。目を覚ますべく、携帯と戯れる。

そのうちに、ソウイチロウ君も起きる。何でもなく話しながら、気怠い朝を過ごす。外は雨が降っていた。

本日は、小倉FUSEにてライブである。

しかし我々は出番が1番目のため、リハーサルは最後、必然、会場入りの時間は遅くなる。地元で16時半入りはもう、余裕がすぎる。日によっては、大阪で15時入りなんて日もあるのに。

昨夜の練習の疲労と、やはりの風邪気味にて、しばしグダグダとする。パソコンも持ってきたが、とてもやる気は起こらない。それよりも、本日のMCなんかを、考えねばならない。

朝飯、というかもう昼か。袋麺をひとつと、ソウイチロウ君冷蔵庫にある、納豆と卵をひとつ、頂く。これ大体、前に私が買ってきたやつだと思うので、遠慮なく頂く。

特に今日は、リハーサルを終えたらもう1時間もせず出番なので、向こうで飯を食う暇はない。今のうちに入れておかねば。

 

またしばし、ダレる。ソウイチロウ君は自曲の録音を始める。マイクを使っているので、私は静まる。

シャワーを浴びて準備をしたら、家を出る。外はまだ雨が降っている。面倒くさいなぁ、雨。こちとら、人も機材も持っていくんだよ。勘弁を、してくれ。

 

車を出す、道中でみょーちんを拾い、FUSEへと向かう。雨の中、ひーひー言いながら荷物を降ろしたら、挨拶。現直のお嬢とも合流し、役者と準備は、整った。

 

リハーサル、時間が結構に押していたので、手早く済ませたら、もう出番待機。コンビニでモンスターを買い、ちびちびと飲む。このカフェインが、少しでもライブに効けばいいのだが。

実際、エナジードリンクの効果なんて怪しいもんだけれど、飲んだ瞬間は、確かに意識が締まる感覚はする。216円で1%でもライブが良くなれば、上々である。

 楽屋にて、シンガロンパレードのみっちーさんがMTGというカードゲームを調べているのを見る。MTGは、私もソウイチロウ君も、それなりに造詣の深い人間である。しばし、談義を、する。

 

時間が迫る。通しの確認をしたら、そわそわとする。お嬢形態でやるのは久しぶりである。単純に、楽しみでもある。当のお嬢は、通しの確認をした数秒後「1曲目なんでしたっけ?」と聞いてきた。楽しみで、ある。

 

SEが鳴って、入場する。頭を下げ、カメラを置き、不敵な笑いを浮かべて、所定のタイミングで、SEを切り裂く。

喋って喋って、鳴らす。喋って、歌う。ライブが、始まる。

 

40分間、歌いに歌い、叫びに叫んで、演奏を終える。パーカーを弦に叩きつけて、礼を述べる。いついつだって、この瞬間が、一番気持ちいいかもしれない。ありがとう、ございました。

 

片付けて、対バンを見たり、楽屋で息を吐いたり、する。soratobiwoが叙情的すぎて溶けそうになったりも、する。

 

シンガロンパレードまで見て、ライブは終わる。私は外で、「ヒズミ会報」を配る。10分くらい待っても、誰も出てこないので、痺れを切らして降りて、下で配る。

「楽しかったです」と、結構な方が言ってくれた。ありがたい。しかし、物販の動きはあまりよくなかった。ぬぅ、とても、寂しい。

 

機材を片付けて、清算

今後の動き方を、店長たるタケさんと、話す。いいライブをする自信はあるが、数字を出せるバンドではないので、大体こういう時は、うつむいている。

難しい、難しいと言いながら十年、未だに、バンド経営は、よくわからん。どうして上手くいかないもんかなぁ。

 

今、上手くいってないので、結果を出そうと思ったら方向を変えなければいけない。それはそうだが、なまじ十年もやってしまっているので、意固地は練り固まってしまっている。「変えずにやっている」というのを、誇りみたいに思っている節もある。

なので、無理に方向を変えて、上手くいけばいいのだが、そうならなかった場合、多分、我々は死ぬ。そんな予感がある。

かといって、成功は目指さなければ続けられない。それこそ、死ぬ。

何だろうなぁ、わからない。

 

明日が早いバンドもいるので、この後は打ち上げならぬ、飯上げ、皆で資さんうどんへ赴く。

九州ラーメンの在り方を語りながら、私はとり天とじ丼を、食べる。

解散、車に戻り、ソウイチロウ君と帰宅する。

車内で、上のような話をすると、空気が淀む。本当に終わりかねないので、楽しい話をしながら、帰る。

ソウイチロウ君宅に戻ったら、最近アップルミュージックに加入したソウイチロウ君と、色々と談義。大学時代に聞いていた音楽を流しては、懐かしー懐かしー言い合う会を、結構な時間、続ける。

打ち上げもあっさり目で、早く帰ってきたのに、大体は、こうなる。寝ればいいのに。

夜も更け、朝が近づいて来た時、いい加減、眠る。