ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

更新曲

 

 

 

 

2020/12/5

 

更新曲

 

ライブでありました。観に来てくれた方、共演者の方々、スタッフのみなさん、ありがとうございました。楽しかったですぜ。

西小倉WOWでライブをするのは4年とか5年ぶりくらいでした。別に敬遠してた訳じゃないけど、ご縁がなかったのです。中を見ると、「懐かしい」とすら思ってしまいました。

 

楽屋の壁に貼ってある、大量のステージパスを見ました。我々や先輩や友人や知らない人のバンドの名前が、一面を埋めています。2014年と書かれたそれは、かつて2014年が最先端であった事を示しています。今となっては結構な過去だけれど、その頃は本当に、その時が最先端だった。

2014年の出来事は覚えていないが、我々はバンドをしていた、ライブもしていた。西小倉WOWにも出ていたと思う。大学を出て少しの時代、北九州のシーンに馴染めなくて、それでも周りには何バンドか仲の良いバンドがいて、好きなバンドもいて、嫌いなバンドもいて、サークルの友人のバンドもあって、それなりに調子のいいバンドがいて、歳下の売れ始めたバンドに嫉妬をしたりしていた。貼ってあるのはそんなバンドたちの、かつてのステージパスだった。

今や2020年。それらのバンドは、ほとんどが活休か解散をしているでしょう。壁に貼ってあるパスは、そのバンドが確かに存在し、この楽屋で息をして、鼓動を高めていた証であります。白い壁いっぱいに、懐かしさと寂しさが滲み出ています。

今は2020年、その12月の5日、我々と、先輩と、友人と、知らない人たちの、その情念を一身に背負ってライブをいたしました。ライブ中にそんな事思っていた訳じゃないけど、ライブ前に見たパスは、しっかりと脳裏に刻み込まれておりました。今それを思い出すというのは、多分そういうことでしょう。

しっかりと、演奏を、刻み込んで参りました。完璧な演奏ができた訳じゃない、上手い歌が歌えた訳じゃないけど、溌剌する魂は、無意識が巻く情念は、今も当時もしっかりと震わせる事ができたと思う。

本日のこの演奏も、時が経てばいずれ前になり、過去になり、昔になります。その時に我々が、まだどこかで、最新を更新できていますように。

 

ライブ、ありがとうございました。

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