2021/1/31
徘徊のさなか
最近は天気が良いので、散歩が捗る。
考え事をするもよし、思考を放逐するもよし、空の青さを確認するもよし、とても静かな楽しみがある。
目的もなかったので、見かけた猫を追う。猫を追っていると、この建物の間に滑り込んでいった。この隙間、幼少時代は私もすり抜けていたんだよなぁ、ケイドロで。今ではもう通れない。時の流れ、叙情を感じる。
もう少し歩くと、神社の近く、道のはずれに御守りが落ちていた。
たぶん、誰かが道の真ん中に落としたものを、他の誰かが脇に移したのだろう。そういう優しさを見ると、私は嬉しくなってしまう。やった人になんの見返りもない、落とした人が見つけられるかもわからない、それでも御守りは、道のはずれにそっと置いてある。
私は、とても嬉しくなる。こういう優しさが、いずれ世界を救うんだよ。
あいもかわらず天気も良い。私の心も晴れやかである。空気は冷たいが、春はもうそう遠くはない。