2021/4/27
マフィアのボス、猫抱えがち
今更「ゴッドファーザー」観ました。
言わずと知れた名作ですが、たぶん観てない人がほとんどなので、こういうのを「今更」というのかどうか。半分教養みたいになったかつての名作はそういう扱いが難しい。まぁとにかく、観ました。
私の愛する、いわゆる「エンタメ」作品ではないですが、非常に良い、美しい作品でした。重厚な演技であったり、影の濃い映像であったり。マフィア映画とか、ヤクザ映画なんかもそうなんですが、油断してると何の脈絡もなく数分で人が死ぬので、その緊張感も良いです。張り詰めたような緊張ではなく、呼吸が静かに浅くなっていくような緊張は、こういう映画ならではです。
しかしその尺、176分。これがこの歳になるまで敬遠してきた理由であります。現代において3時間近い映画は、結構な時間の余裕とちょっとした覚悟が必要です。しかしそれで敬遠していたら、それが名作であっても下手したら一生見ないものなので、たまには腹を括っていきましょう。
冒頭でも言った、こういう半分教養みたいになってる名作は、定期的に履修しておかねばならんと思ってます。歴史を知ることは、そのコンテンツ全体により深みを与えます。作品の、例えば表面的な味の好みみたいなのは、時代によって流行はまちまちですが、それがどういう栄養で、どういう役割を果たすかというのは過去も未来も変わらんもんです。温故知新ですな。温故知新、なんて言葉がもう温故知新なところがありますが。
やはりまぁ、私とて現代に生きる人間の舌を持ってますので、昔の作品の味がどうにも馴染まん時がありますが、それでも名作って私が認めなくても名作なのでね。何とか、腹括って観ていこうと思います。
あと、マフィアのボス、ちゃんと猫抱えてました。ビビった。