2020/10/18
フィーバー
「鍵泥棒のメソッド」観てました。
シチュエーションコメディなのだけれど、作り込みが凄い。脚本はもとより、映像のテンポも良いし、演技、小道具、雰囲気なんかの視覚的なぶんもよく練られていると思う。
「エンターテイメント」というものに、真摯に、真剣に向き合っているのが、わかる。そうでなければ、こうはならない。
間違いなく名作である。邦画史に残るものではないが、一部の人間で、末長く語り継がれるものだと思う。
熱量、なんだよな、結局。
作り手が、どれだけ作品に対して真摯に向き合うか。没頭と俯瞰を繰り返して、自身を鼓舞しながら切り落とし、情熱を燃やしに燃やして、そうしてやっと届く、そんな領域が確かにある。
そして、そういう熱量は、結構受け手にも伝わるものである。お客さんを舐めてはいけない。受け手が「伝わった」と意識できるかどうかは別として、伝わった情熱は、無意識を根底から確かに震わせる。
私はね、それが見たいし、やりたいのよ。
この熱を失うのが、私は一番怖い。周り見てると、そういう奴は結構いん。
もっと薪を、もっと炭を、集めて、焚べねばならぬ。