ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

B級アクション

 

 

 

 

2020/11/3

 

B級アクション

 

少し前の、アクション映画を観ていました。筋肉が横行し、銃弾が往来し、炸薬が炸裂し、建物が倒壊する、そういう類のモノです。

近頃は少なくなりましたが、金曜ロードショーとか、木曜洋画劇場みたいなので、昔はよくこういう映画を観ていたもんです。小学生時分、兄と一緒に菓子を貪りながら、キャッキャしていたものです。

少し進んで中学生くらいになると、いわゆるB級アクション映画というものを、「お約束だらけのバカな映画」なんて斜に構えながらも笑って観てましたが、今になって見てみると、「お約束」は「様式美」であり、作り手もたぶんB級である事は理解して、そこに誇りを持って作っているのだろうと、そう思うようになりました。様式美だって美の一種であって、それは当たり前のように美しいものです。

なんだか、バンドに似ているなと思いました。

昔の時代から、やってる事は大差ないながら、その当人がその当時のテーマを舞台にして、演奏をするなり歌を歌うなり。お約束があり様式美があり、それでも沢山の人を楽しませてきました。それはとても、美しい事だと思います。

現代でも細々と、しかし堂々とB級アクション映画は作られています。今も昔も、いつになってもそういう映画を作りたい輩は居て、そういう映画を観たい輩もいるもんです。CGも発達して、パソコンで何でもできるようになりましたが、こういう映画は、やはりなくならないと思います。

だから、バンドなんてのも、いつになってもやる奴はいて、いつになっても観たい奴はいて、なくならないと思います。バンドなんて時代遅れと言う人もいますが、時代遅れでいいんですよ。こちらもパソコンで何でもできますが、人前で、一発で、楽器合わせて、空間を震わすのは、とても美しい行為だと思うのです。音は弾丸、炸薬ディストーション、B級アクションさながらに、バカとバカでバカをすればいいと思います。

今日見た映画の彼等は「エクスペンダブルズ(消耗品)」と名乗り、それに誇りを持っていました。

そういうのは、とても格好良いですよな。

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