ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

シン・シンセカイヨリ

 

 

 

 

2021/12/30

シン・シンセカイヨリ

ノンフィクション、小倉FUSEにて、ライブ納めでした。小倉FUSE、今年も大変お世話になりました、お客様、関係者皆様、ありがとうございました。

小倉のバンドのみで行われた本日のイベント。こういうのはもう、逆に珍しいもんです。初対面の人も結構いたのですが、地元小倉のバンドと知ってるだけで、ちょっと安心できる部分はあります。やはりこう、演者側にとって身内感っていうのは良いもんです。安心しますし、何となくその日の全体の雰囲気も良くなる。それはそのまま、良い日に繋がるもんです。

そして今日は、ノンフィクション、やたら良いライブをしました。ライブ納めだから力が入ったのか、対バンが小倉のバンドのみだったから楽しかったのか、単純に体調が良かったのか、とにかく様々な感情が噛み合ったライブができました。冷静と情熱が螺旋を巻いて、凄いスピードが駆け巡っていました。いやぁ、楽しかったです。

お客さんも、スタッフの皆さんも、後でみんなからお褒めの言葉を頂きました。嬉しい反面、真っ向から言葉を受けると、少し照れてしまいます。もちろん自信がある事をやっているので、見たか!という気持ちもあるのですが、やはりこのこそばゆい気持ちは、いつになっても慣れません。バンドをやって12年、そりゃ結構褒められはしましたが、やはりまだ、慣れない。

しかし浮かれてはいられません。まだまだ、良いものは、作れます。お世話になっているPAのコウヘイさんには「これを最低点にすべし」と言われました。その通りです。我々はもっと、良いライブができる。目指せる。頑張ります。

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12年やってて、「辞めたい」と思った事は何度かあっても、実際に辞める気は少しもありませんでした。それでも、今日は「辞めなくてよかった」と切実に思った夜でした。

まだまだ続けます。我々がどこに辿り着くのか、もう全然わからんですが、来年もやる事は一緒です。曲作ってライブします、CD作ってツアーします。日々練習をします。映画や本を沢山観ます。ノンフィクションというバンドを、より面白いものにしていきます。

今年は大変お世話になりました。来年もまた、よろしくお願いします。

 

 

 

最近はたまに家族の車を借りて交通をしているのですが、今日もその車で帰っていると、スピーカーから我々の過去作「シンセカイヨリ」が流れてきました。拙い歌に飛ばしたくなりましたが、まぁ億劫なので何となく聞いていました。

2016年、5年前のアルバムです。5年前のあの頃、何も上手くいかないまま、それでも時間だけが過ぎてく、その焦りで全身がボロボロだったあの頃。灯火のように消えていく若さに恐怖していたあの頃。それでも必死で曲を作って歌を歌っていたあの頃が、曲を聴いていると、走馬灯のように脳裏を巡りました。自身の曲で恥ずかしいですが、気づけば、自然に落涙していました。

5年前の私よ、5年後のバンドもやっぱりお前の思い通りにはなってないが、お前の思うよりずっとずっと濃い、案外悪くない日々を送っているぞ。良い曲も沢山書けているし、ギターも上手くなって、良いライブもできるようになってきている。何より歌が上手くなっている。だから心配するな。これも良いアルバムだが、私はもっと良いものを作るぞ。楽しみにしておけ。

ただ歌もギターも上手くなるのは、本当にごく最近の話だ。それは、すまない。