ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

ゴカンセイ

 

 

 

2022/7/14

カンセイ

ウロウロと、少し散歩をしていました。

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ずっと部屋に籠って、夏なので窓も閉め切って色々、パソコンやらゲームやら音楽や小説、脳内だけでぐるぐると感情を回していると、身体から現実感がなくなっていくのがわかります。頭は回っているのですが、五感のすべてが鈍りきっているのを感じます。ちょっと外に出てみるとよくわかります。外に出たのに頭の中で生きてる感覚といいますか、いつもの道に、虚構のような膜がうっすらと張られている気がします。そうなると空が快晴でも、心はなんとも晴れないもんです。

そんな時は、思考を緩めて、五感をゆっくり開きながら散歩をするのです。湿度の込もった空気が肌を撫でる感覚、踏みしめた足に返るコンクリートの質量、歩くたびに感じる自らの体の重み、そこら中で鳴いている虫が、数えて何匹くらいいるでしょうか、息を吸って肺が膨らむ感覚、心臓がきちんと動いている感覚、そういうものをひとつひとつ、きちんと感じていけば、身体はゆっくりと現実に帰還してきます。この空間に、確かに自分がいると、感じる事ができます。これ、とても大事なことです。

別にね、そういう感覚を無くしたところで、生きていくのに支障はありません。心臓も脳もちゃんと動きますし、世の中には楽しい事も沢山あります。しかし、そういう感覚をきちんと、感覚として認識する事で、日常が、生活が、一秒一秒がもっと豊かになると、私はそう思っています。少なくとも私にとっては、とても大事なことです。