ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

この場所で

 

 

 

 

 

 

2022/12/9

この場所で

鹿児島、WORD UP STUDIOにて、ライブでした。ここから三日連続ライブの初戦、しっかりと叫び散らかしてやりましたぜ。

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鹿児島に来たのは数年ぶりです。本当はもっと来たいのですが、やはり距離や時間の問題が我々を分断しているのです。なんか、久留米とか田川くらいの位置に鹿児島って生えたりしません?そうなったらめちゃくちゃ行くのに。

私が思う鹿児島は、とにかくみな人が良く、街も綺麗な、そういうクリーンな場所ですが。みなさん本当に人が良い。友人知人はもちろん、今日はチェックインしに行ったゲストハウスのスタッフさんまでずっとニコニコしていました。鹿児島、特に赤の他人に対する人当たりが凄まじく良い気がします。旅路で疲れた我々は随分と癒されました。

もちろん、私の知らない色々なウラな事情はあるのでしょうが、少なくとも私の網膜に映るのは力強くて暖かい街です。鹿児島の友人の顔を思い浮かべたら、大体笑顔なんですよな。やっぱ好きですなぁ鹿児島。

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ワードアップスタジオは、昔アホみたいに対バンをしていた水中ブランコのユウタさんの店です。今日はお久しぶりの人との再会がいくつもあって、とても嬉しくなりました。懐かしいもんです。

しかしそれも、もう昔なんですよな。それを前と呼ぶには少し歳月を重ねすぎました。水中ブランコとよく対バンをしていたのは2013年とかくらいでしょうか。そこからもうすぐ10年。ううむ、重なりましたな。今は昔、今は昔ですよ。「今となってはもう昔のことだが」っていう切り出しは、なんだか少し、物悲しいもんです。

それでもね、皆生きています。ライブをしなくなった人も、会えなくなった人も、きっとどっかで生きて笑ってるんです。そういう方に「ライブしようぜ!!曲作って出そうぜ!!」と思う気持ちはもちろんありますが、こいつも無責任で身勝手なもんです。強要なんてできませんぜ。

 

20代の頃は、先にどんどん売れていくバンドに対して、置いて行かれているような感覚がしていました。30代の今では、バンドをしなくなってきちんと社会人をしている人に対して、置いて行かれているような感覚がします。考えてみればもうずっと、我々は同じ場所にいます。それを凄いと言ってくれる人もいますが、離れて見えなくなって行く人達の背中を見ると、やはり寂しくなってしまうものです。

ただ、同じ場所にずっといることで、ここから見える景色の解像度は高まっています。風景の移り変わりも鋭敏に感じとることができます。なんだかんだ、私はまだこの場所が好きなんですな。まだまだここで、やっていくつもりです。

鹿児島、また必ず参ります。久しぶりの再会だけでなく、新しい出会いも沢山ありました。私には勿体無いくらいの、力強くて暖かい、よき出会いです。どうぞこれからも宜しくお願いします。

ありがとうございました。