ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

天啓ループ

2023/3/23

新しい曲を作っていました。

正確に言えば、大体は脳内で毎日作曲はしてるので、新しく形になってきた曲をピーシーに流し込み、この世に顕現させる作業です。もはや儀式と言い換えても良い。頭の中にあるモノは、いつだって最高なのです。それをこの世に寸分違わず持ってくるためには、想いと技術、あとは一心不乱な祈りが必要になります。

適当なドラムを入れ込み、テンポを決め、ベースを入れ、ギターを入れ、歌を入れようとするとキーが盛大にミスっていたので、どちらも入れ直していました。コードと歌の関係性みたいなもの、いつまで経ってもうまくできる気がしません。どの帯域が得意とか、どの言葉が歌いやすいとか、未だに自分の声帯の、その生態を知りません。でもまぁ、何とかなるもんです。

今回作ろうとしている曲は、曲名だけが前から決まっていて、どういう曲にするのかずっと迷っていましたが、先日、対バンしたバンドの曲で印象的なモノがあったので、そこから着想を得て作っていました。乱暴に言えばパクリです。アイデアだけですけどね。

結構、こういうことがあるんですよね。どうするか迷っている時、天啓のように何かに出会って着想を得ること。これ、曲でも、歌詞でもあるんです。それこそ観に行ったライブの曲であったり、たまたまラジオから流れた曲であったり、ふと開いてみた本の一節であったりいろいろですが、もし出会わなかったらと考えると恐ろしいもんです。全く別のモノになっていたでしょう。それはそれで面白いんですが。

日々の出会いが、そのまま曲になります。経験してない事は書けませんし、体感してない音は出ません。しかし出会ってないモノは出せませんが、出会ったモノを出さない事はできます。だからなるべく沢山、出会いを重ねておきたいですな。それがいつかの天啓、いずれの閃きに繋がるのです。

また今日、今作っているこの曲が、ひょっとしたらいずれ誰かの天啓になるのかもしれません。それはとても、素敵な事なのかもしれません。認識を深め、焦点を合わせて、寸分違わずこの世に持ってきます。最高のものを、最高のままに。頑張ります。