ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

コインランドリー感想記

2023/4/20

ふと思い立ち、両脇に布団を抱えて後部座席にぶち込み、コインランドリーに行っていました。そういや、最近洗ってませんでした。季節も変わり目、寝床の環境を変えるにはうってつけのタイミングです。

洗濯槽に捩じ込んで、金を入れてスイッチ。機械は轟音と共に回転を始めます。1時間で洗濯はおろか、乾燥までやってくれるなんて有難いことです。これがなければ、ビショビショの毛布が暴れ馬のごとく脱衣所を濡らしていたでしょう。ありがとう文明。

服も何も、だいたい自分で洗ってしまうので、コインランドリーってほとんど来たことがないのですよな。高くないとはいえ、お金もかかりますしね。しかし、ここの雰囲気、私はとても好きなんです。場所によっては24時間開いていて、深夜に店内が無人であっても、誰かの回した洗濯機が揺れたりしていて、それが静かな夜に響いていたりして、とても良いですね。

考えれば考えるほど、奇妙な施設だと思います。夜更けに光る無人の店、誰もが特に愛着はなく、無言のまますれ違って消える場所。洗濯槽では誰かの日々が回っています。機械は小銭だけ回収して、すべてを受け入れて回っています。白熱灯に包まれる孤独のような、妙な温かみがあって、とても面白いですな。

1時間、適当にブラブラと時間を潰したら、ホカホカの毛布が生まれました。これで眠ったら気持ちが良いでしょう。車にぶち込んで帰りました。言って毛布や布団なんて、干すことはあっても洗う事はなかなかないです。次、私がコインランドリーに来られるのはいつになるでしょうか。別に、用がないなら来る必要はないのですがね。なんとなく、一抹の寂しさを覚えます。