ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

奴との関係

2023/5/9

昼食の食パンを卵とベーコンで加工しながら、ピロウズの「RUNNERS HIGH」を聴いていました。

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雑にケチャップとマヨネーズで味付けしたそれをオカズに、捻くれたオルタナティブロックを聴いていました。このアルバムは捻くれながらもストレートなので、ピロウズをそんなに聴いてない人も是非聴いて欲しいですね。楽しいアルバムになってます。

コレを初めて聴いたのは中学生だったか高校生だったかの時なので、もう20年くらい前になります。激しい曲はやはり格好が良いですが、昔に比べてゆっくりな曲、特に「確かめに行こう」なんかがより深く刺さるようになったのは、歳のせいかもしれません。

昔から、ピロウズのこの絶妙なバランスが好きでした。格好悪さやダサさみたいなのを削ぎ落とさず、すべてまとめて格好良く歌う歌を聴いて、こうありたいと思ったもんです。アーティストって概念とか存在みたいに思っていた私にとって、ピロウズは間違いなく「人間」の音楽でした。

 

最近、自身の在り方、音楽との向き合い方について、何となく考える時期になっています。別に辞める予定はないのでご安心ください。私と音楽の関係は「気心の知れた友人」だと思っているのですが、そういう友人と一緒にいる時「そういえば何で一緒にいるんだっけ?」って思う時、ありませんか。そんな感じです。

なので最近は昔よく聴いてた曲やアルバムを、少しずつ聴き直しています。それこそ、友人と思い出話をするような感覚で、あーこんなんあったねーとか、ここやっぱいいよね、なんて言い合いながら、一曲一曲を噛み締めています。

奴と私の関係がどうなるのかはわかりませんが、多分どうせ、そんなに変らねぇんじゃないかとも思っています。世の中には音楽と恋人のような付き合いをしてる人もいますが、私は奴と情事を行うよりは、いつまでも馬鹿なことをやって遊ぶ友人でいたいと思っています。

奴と私は友人なので、こうやって音楽を聴いている時も、私は1人ではありません。膝上にこぼれたパンのカスを適当に集めて捨てたら、着替えて鞄を持ってファミレスに向かい、今後の遊びの計画を立てるように、ふたりで歌詞を書いていました。

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