ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

夏になるたび

2023/7/11

エアーがコンディショナーされた部屋でひとり、ミックス作業に疲れていました。涼しいのはもちろん良いですし、心地よくて好きなのですが、やはりコンディショナーされた部屋は「自然」とはかけ離れた空間になります。部屋を出てみると暑苦しい反面、少しだけ安心したりもするのです。まぁ、現代となってはその自然がだいぶ危険なものになっているのですが。

芯を食うように鳴く蝉、誘われるまま外に出ると、道路を照らす凄まじいまでの明かり。殺気の込もった太陽が地上を圧迫していました。

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いつも忘れているのです、夏の太陽は、何故か深い怒りの中にいます。喚くでもなく、怒鳴るでもなく、青い炎のようにじっと黙りながらこちらを睨んでいます。そんな太陽が、夏になるたび、我々を殺さんばかりの殺気を以て我々の元に降り注ぐのです。それを今日思い出しました。そう、夏になるたび思い出すのです。

夏は苦しいですが、嫌いではありません。太陽は怒っていますが、我々に恨みはないと思いますのでね。アイスでも齧りながら、うまいことやり過ごしていきましょう。