ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

彼らの視点

 

 

 

 

2021/11/14

彼らの視点

天気が良く、昨今は部屋に籠り気味だったので、ふらりと外に出て、近所の山を散歩していました。

山と言っても野生のソレではなく、結構住宅化もされているのですが、この辺りの民は多くの野良猫と共生しているので、猫がもう、そこら中にいます。

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大体は地域猫さんですね。登るたびに足を止めて、いちいち癒されながら進んでいきます。撫でさせてはくれないですが、そこまで人を恐れてはいないので、何もしなけりゃじっと眺めていることができます。ありがあい。

こちらがじっと見つめていると、彼らも何をするでもなく、ただじっと一点を見つめていたり、眠っていたりしています。奔放というにも収まらない自然なその姿は、ある意味、憧れを覚えます。

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たまにこういう、「夏への扉」っぽい構図があって、とても良い。

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彼らは世界をどう感じているのでしょうか。私の足のすね程度の高さの視点の世界。私よりもずっと地面が近く、空は遠い。人間が町中に張り巡らせたコンクリートの冷たさを、我々よりも深く感じているのか。

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私の筋力と自重では、とても行く事のできない道を行く事ができます。私ではとても通れない小さな穴をくぐる事ができます。

彼らには、世界はどう見えているのでしょうか。彼らを見ていると、私が今抱えている悩みなんてのが、結構、馬鹿らしく思えてきます。

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こいつは車の下で、ただじっとしていました。私が近づいても一瞥もくれず、どこかをずっと見つめていました。だいぶ高齢のようです、そう遠からず、いなくなってしまうのでしょう。それでもこいつは、そこ事に対して何も思っていないでしょう。「何のために生きるのか」なんて我々の悩みは、彼らには笑われてしまうのかもしれません。

 

だけれど別に、そういう思いを得た事で、悩みが解決するわけではありません。我々はただ引き続き、悩み続けるだけです。まぁ猫よ、たまに貴様らが羨ましくなるが、我々の方が面白い生を送っているぞ。君たちも頑張りたまえ、また見にくる。