ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

読々々々と

2023/3/8

昼、ラーメンもとい、ちゃんぽんを喰らう。

f:id:iijitakahiro:20230309031909j:image

豚骨スープに溶け込む、野菜と海鮮の香ばしさに悶絶したら、その後はコンビニでコーヒーをぶち込み、いい気になったのでそのまま古本屋へと雪崩れ込んでいました。

古本屋は好きです。数ある店のジャンルの中でもトップクラスに好きです。ずらずらと並ぶ本を眺めているだけでテンションが上がるもんです。本屋もいいのですが、あそこは大体全部、全巻揃ってますのでね。古本屋は「だいたい全巻揃ってない」ってのが、また趣きなんですよな。私は好きです。

本と本と間を歩き、気になった漫画を開いてみるもよし、昔見た漫画を手に取ってみるもよし、好きな作家の小説コーナーももちろん全巻は揃ってないので、これはあるのか、これはないのかと考えるのも良いもんです。ここはよく行く古本屋なので、何が入って何が出て行ったか、ある程度わかるのも面白いのですよ。

眼前に並ぶは膨大な書物、視界に入る背表紙だけでも凄まじい文字数、過剰な情報に脳味噌が麻痺するのか、逆に落ち着く気がします。耳鳴り中は耳が聞こえない、みたいなね、知らんですけど。定期的に来たくなるのはそのせいなのかもしれません。そのせいで来るたび本を買ってしまい、凄まじい数の本が部屋で積まれてしまっているのですがね。

部屋に帰ればまだ開いてないページが無限にあります。それなのに、今日は新しく増やすどころか、昔買った本の文庫本なんてのを買ってしまいました。恨むべくは「文庫本特別書き下ろしあり」みたいな文節。これ、結構卑怯だと思いますよ私は。買うしかないじゃん。もう

というわけで買ったのは、こちらです。伊坂幸太郎の「砂漠」。

f:id:iijitakahiro:20230309030156j:image

昔に一度読んで、めちゃくちゃ面白かったので内容もそこそこ覚えているのですが、まぁもう一度くらいは良いでしょう。読んだのも10年以上前ですしね。伊坂幸太郎は読みやすいから実質漫画みたいなもん。

部屋に戻って少し読んでいましたが、やはり面白いですね、これ。ルールとルーズの大学生達の体たらくを描いているのですが、ハッとさせられる言葉が出てきたりします。昔読んだ時は私も同じく大学生でしたが、当時との感じ方の違いみたいなものを思い出しながら読んでいます。大学生、という季節のこの怠惰な空気感、とても懐かしい。

 

なるべく、死ぬまでにたくさんの本を読みたいと思っているのですが、一度読んだ本をもう一度読むこともあるので、その場合種類としては減ってしまいます。しかしね、最近は、要するに何かしら「本」を読んでりゃいいんじゃないかと思っています。日常の中で、きちんと書かれた文章を頭の中に流し込んでいく作業は、やはり大事だと思いますね。ネットのまとめやツイッター、ニュース記事とかではなく、誰かが、きちんと表現するために書き連ねた文章。情報の伝達ではなく、感情の表現として書かれた文章。そういうモノは、我々の脳味噌の良い栄養になります。

ちなみにね、私は比較すりゃあ本を読む方だとは思いますが、結構、頑張って読んでますよ。放っておいたら読まないですし、音楽、表現をしてなかったら多分積み本は10分の1くらいになってるでしょう。日常の、意識的な運動とか、なるだけ野菜を食べようとか、夜は菓子を食べないとか、そういう善処の中に読書はあります。映画とかアニメとかも同じです。

現代人の忙しい昨今、魔法の液晶版で無限に時間を潰せる今日この頃、映画や読書なんかに対する労力は比較的に上がっています。楽に流れるのが我々です。今までは自転車15分のスーパーに行っていたのが、徒歩10秒の場所にコンビニができればコンビニに行くのが人間です。心配しなくても我々の脳味噌はそうやって作られています。

でもね、だからね、頑張りましょう。1時間のスマホ視聴と1時間の読書では、間違いなく読書の方が「良い」です。ある程度スマホで何を見ようが、ほとんどすべてにおいて読書の方が「良い」です。その分疲れたり、面白くなかったら義憤したりしますが、それでも「良い」のは間違いないです。本を1冊、1章、1ページ読むたびに、ほんの少しずつ、我々は豊かな人間へと深化していきます。そしてその豊かさは累積され、豊かさが豊かさを生み、どんどん面白い人間へとなっていきます。

私も頑張ります。みんなも頑張りましょう。人生ってのは、面白い方が色々と得なんでね。面白く生きましょうぜ。